美熟女レジ店員との淫らな交わり
夜勤の終わりと共に工場を出るときの解放感は格別だ。
俺が勤める会社では三勤三休、つまり三日働いて三日休むというシフトが採用されている。
今回の連休はどう過ごそう。録りためたテレビ番組も観たい、友人からのメッセージにも返信しなければ、しかしまずは食料の買い出しだ。
俺は帰宅途中にあるショッピングモールに車を停めると、食料品売り場で総菜を選びレジに向かった。
「おはようございます」とレジの女性がにこやかに挨拶をしてくれる。
彼女は金井智子さん。年齢は四十代前半くらいだろうか。俺は一回り以上も年上のこの女性に密かに憧れていた。
優しそうな瞳とふっくらとした唇の美人で接客も丁寧。ビビりの俺には気安く声をかけて世間話なんてできないけれど、彼女にレジを打ってもらう時間は日常の中の小さな幸せの一つだ。
結婚はしているのだろうか、指輪はしてないけど仕事の邪魔になるから外している可能性もあるよな、そんなことを考えていると会計が終わったので、俺は「ありがとうございます」と言って釣銭を受け取った。
今日は金井さんがレジに入っていてラッキーだ。
そう思いながら帰宅すると、疲れた体を休めるためにすぐ眠りについた。
〇
それが夢だということはすぐにわかった。
目の前で金井さんが微笑んでいて「翔太くん」と俺の名前を読んだからだ。
彼女が俺の名前を知っているはずがない。俺は彼女が接客する大勢のうちの一人にすぎない。
そんな彼女が俺だけに微笑んでくれているのだから、これは間違いなく夢だ。そしてとてもいい夢だ。
夢の途中で夢だと気づく夢を「明晰夢」というらしい。
夜勤明けに眠ると、そういうことがよくあった。
「金井さん、好きです」と俺は告白した。
夢の中では自由に振る舞える。彼女も微笑んで「嬉しい」と答える。
明晰夢の展開は、自分にとって都合よく進むことを俺は経験上知っていた。夢だから何をしてもいい、そう思うと俺は彼女にキスをしたくなった。そんな俺の気持ちを察したように、金井さんの方からキスをしてくれる。
俺の首に腕を回し、そのまま俺を引き寄せて、濃厚な口づけをしてきた。
夢の中の彼女はとても積極的だ。俺は彼女の腰に手を回すと、その身体を抱き寄せてさらに激しくキスをした。
「翔太くん」と金井さんが俺を呼ぶ。
「はい」と答えると、金井さんが俺の胸に手を当てた。
「ずっと好きだったの」と金井さんが言った。
「俺もです」俺は彼女の髪を撫でた。
〇
目が覚めると夕方になっていた。夢の内容は忘れたが、心地よい気分だ。
夕食の準備をするために冷蔵庫を開けて、お米が少なくなっていたことに気づいた。よく見ると調味料も減っている。
買いに行くべきだが面倒だ。金井さんがレジにいれば行く動機にもなるが、朝から働いていたのだ、もう退勤している頃だろう。
でもまあ、仕方ないか……。俺は諦めてため息をつくと買い物に出かける。
本日二度目のショッピングモール来店をすると、店内は午前中とは比較にならないくらい混んでいた。
仕事帰りのサラリーマン、夕飯の買い物に来た主婦、近所の大学生。そんな人々でごった返している。
これもまた、俺が夕方に買い物に来たくない理由の一つだ。
混雑する店内を呆然と眺めていると隣で「きゃっ」という声がした。
客同士でぶつかったらしい。ぶつかった相手は無視して立ち去ったのか、倒れた女性だけがそこにいた。
「大丈夫ですか?」反射的に声をかけて助け起こし、俺は思わず固まった。
金井さんだ。普段、目にする制服ではなく私服を着ている。しかも倒れた拍子にスカートがめくれて、白く柔らかそうな太ももと黒い大人の女性らしい下着が見えていた。
「ありがとうございます、大丈夫です。ぶつかったみたいで……」
金井さんはそう言いながら顔を上げて俺を見ると、あら? という表情を浮かべた。
間近で彼女と目が合ったせいだろう、俺は唐突に彼女が出てきた夢を思い出した。
そして自分勝手な妄想のような夢を見たことが急に恥ずかしくなり、顔が赤くなるのを感じた。
「怪我がなくて、よかったです」
なんとかそれだけを言うと、俺は顔を隠すようにその場を立ち去った。
〇
「はああ~」
連休最終日の朝、俺は深いため息をついた。
結局あれから一度もショッピングモールに行っていない。
できるだけ自然に振舞ったつもりだが、それでも挙動不審だったはずだ。
逃げるように立ち去ってしまったことを考えると、金井さんと顔を合わせるのは気が重かった。
一度悪い方に思考が傾くとそこから抜け出せなくなってしまう。
金井さんの担当するレジにばかり並んでいたのにも気づかれているかもしれない、気持ち悪いと思われているかもしれない、そんなネガティブな思考で頭が埋まっていた。
だがいつまでも落ち込んでいるわけにはいかない。明日からはまた仕事なのだ。今日のうちに色々と買い込んでおかなければならないし、ずっとこんな気分で過ごすわけにもいかない。
もう気持ち悪いと思われていても仕方ないじゃないか、実際に気持ち悪いんだし。
俺は開き直って自分を奮い立たせるとショッピングモールに向かった。
お店に入ると寄り道はせず、最短距離で買うべきものをカゴに入れて回った。
余計なことは考えずに買い物をするだけのマシーンになるのだ。
それでもさすがにレジに並ぶ際には、金井さんのレジは避けることにした。即席の開き直り程度ではそこまで無心にはなれない。
だがタイミングが良いのか悪いのか、順番待ちをしていると金井さんが「お待ちのお客様こちらにどうぞ」と俺に声をかけてきた。無視するわけにもいかず誘導に従い「お願いします」とカゴを置く。
「おはようございます。最近お見かけしませんでしたけど、体調でも崩されていたんですか?」
すると驚くべきことに金井さんから話しかけてきた。
俺は突然のことに固まってしまい「いえ、そんなことはないですけど」ともごもご返事をする。
「先日はありがとうございました」
「先日、ですか?」
「もしかして制服じゃなかったから、気づきませんでしたか? 倒れたときに心配して声をかけてくれましたよね」そう言って金井さんは微笑んだ。
「あっ、いえ……それはその」
「いつも来てくださるのに、しばらく見かけなかったから、体調でも崩されたのかと心配してたんです」
金井さんはそう言うとレジを済ませて、お釣りを手渡した。
そして「ありがとうございました。またお越しください」と言って送り出してくれた。
俺は頭が真っ白になったまま帰宅した。
何が起こった? なんで金井さんが俺に話しかけてきたんだ? もしかしてまた夢でも見ているのだろうか。
でも……怒ったり気持ち悪いとは思われていなかったようだ。
俺は安堵すると、これからも金井さんに会いに行けるのだと思い嬉しくなった。
〇
それから俺と金井さんは軽い雑談をするようになった。
彼女は以前から俺のことを認識していたらしい。
いつもお惣菜を買って帰るが若い男性の一人暮らしだろうか、と栄養バランスの偏りが気になっていたそうだ。
「お恥ずかしいです。自炊はどうも苦手で……」と俺は恐縮した。
「ちょっとずつでも続けていると自然と慣れますよ」彼女はそう言って苦笑する。
その笑顔につられて俺は思わず「金井さんの手料理が食べられるご主人が羨ましいです」と口に出していた。
彼女は「そんなこと……」と珍しく恥ずかしそうに狼狽えたが、やがて「もし私でよければ、お料理お教えしましょうか?」と照れながら提案してくれた。
「本当ですか! ぜひお願いします」
俺は嬉しくて即答する。
今日からちょうど連休なので自分の都合はどうとでもなる。
金井さんもいつでも構わないと言うので、それなら早速今晩にでもと話しは進み、彼女の家で料理を教えてもらえることになった。
俺は一度帰宅して睡眠をとると夕方に再びショッピングモールに向かい、指示された食材の買い物を済ませて彼女の仕事が終わるのを待つ。
「簡単なものから始めた方が上達も早いですよ」という助言に従いメニューはパスタになった。
制服から私服に着替えた金井さんに連れられ彼女の運転する車に乗ると、彼女の家には三十分ほどで着いた。
「あまり構えないでくださいね、私も一人分を作るのは億劫だなと思っていたので、今日はちょっと楽しみです」
金井さんが嬉しそうに声を弾ませる。
彼女の家は一戸建てで、清掃も行き届いていた。キッチンも広くて使いやすそうだ。
「まずはパスタから作りましょうか」
そう言って彼女はエプロンを身に着けると、材料をキッチンに並べ始めた。
「今日はカルボナーラを作ります」
手際よく食材の下ごしらえを行う姿は家庭的で、自分の奥さんだったらなあと思わずにはいられない。
俺も彼女の指示に従い作業を進めるのだが、料理が得意でない上に金井さんとの距離も近くて、彼女から漂う女性の香りも気になり料理に集中できなかった。
それでも彼女が丁寧に教えてくれたのでなんとか形にすることはできた。
完成したカルボナーラを二人で食べると信じられないくらい美味しい。
金井さんも「上出来ですね」と褒めてくれた。
〇
料理を教えてもらったお礼にと後片付けをしていると、金井さんが「お酒は飲めますか?」と言って二人分のワインとグラスを用意し始めた。
「一人で飲むのも寂しいので、おばさん相手で申し訳ないですけど一緒に飲みませんか?」
「そんな、金井さんすごくお綺麗じゃないですか。全然おばさんじゃないですよ」
俺は答えながら、彼女に促されるままソファに腰を下ろした。
「まあ、嬉しいこと言ってくれますね。それじゃあ乾杯」そう言うと金井さんはワインを口に含んだ。
俺も同じように口に含むと、彼女が顔を近づけて頬に軽くキスをした。
驚いて彼女を見ると「ご褒美です」と言って悪戯っぽく微笑む笑顔に見惚れてしまう。
「今日は旦那は帰ってこないから、安心して」
金井さんはグラスを傾けてワインを口に含むと「翔太くんもどうぞ」と目配せし、今度は俺の唇に自分の唇を重ねてきた。
そのまま舌を差し入れて口移しでワインが流し込まれる。
俺が戸惑いながらも彼女と舌を絡めると、口の中から鼻腔を抜けて意識が彼女の唾液とワインの香りに包まれた。
しばらく濃厚なキスを続けていると、彼女がゆっくりと離れていく。
そして妖艶に微笑むと「ベッドに行きませんか?」と囁く。俺はゴクリと音を立てて唾を飲み込むと頷いた。
金井さんが立ち上がり俺の手を取り寝室へと誘う。
そしてベッドに腰を下ろすと服を脱ぎ始めたので、俺も慌てて服を脱ぐ。
金井さんが全裸になり俺もズボンを脱ぐと、彼女は優しく俺の背中に腕を回して引き寄せてくる。俺はそのまま彼女に覆いかぶさると唇を重ねた。
彼女の柔らかい唇を味わいながら、下半身に血が集まっていくのを感じる。
俺は我慢できなくなり彼女の胸に手を伸ばすと、痛みを与えないよう遠慮がちに揉み始めた。金井さんは少しくすぐったそうにしていたが嫌がる様子はなかった。
「翔太くんはおっぱい好きなんですか?」
金井さんが聞いてくるので俺は素直に「はい」と答える。
すると彼女はクスクス笑うと「可愛い」と言って俺の頭を撫でてくれた。
そして俺の手に自らの手を重ねると「もっと強く揉んでもいいんですよ」と言ってその手を強く胸に押し付ける。
より密に手の中で吸い付き形を変える柔らかな質量を感じた瞬間、既に十分硬くなっていた下半身がびくりと跳ねるのを感じた。
「あっ……んふっ」金井さんは甘い吐息を漏らしながら身体を震わせている。
彼女の胸を揉みながら秘所に手を伸ばすと既にそこは潤っていて、俺の指の動きに合わせて水音を立てる。
俺は彼女の膣内に入り込んでいる指を二本に増やすとピストン運動のように動かし始めた。
すると金井さんの声はどんどん甘くなっていき、やがて絶頂を迎えたのかビクビクと痙攣した。
「イッてしまいました……恥ずかしい……」
彼女はそう言って顔を手で隠した。そんな仕草すら可愛くて仕方ない。
「金井さん、俺も……」
我慢できなくなり彼女の耳元で囁いた。
金井さんは恥ずかしそうに頷くと仰向けになり足を開く。
俺はその間に体を進めると自身の一物を秘所にあてがいゆっくりと挿入した。初めは少し抵抗があったがすぐに奥まで入り込み根元までしっかりと入った。
「すごい……本当に入ってるんですね……」金井さんは恍惚とした表情を浮かべている。
俺はゆっくりと慎重に腰を動かし始めた。
最初は少し苦しそうな顔をしていた金井さんだが、徐々に快感の方が勝ってきたようで、表情が緩んできた。そして段々と喘ぎ声が大きくなっていく。
「あっ……んんっ」
パンッ! と肌同士がぶつかる音が響くたびに彼女の豊満な乳房が大きく揺れる。
その光景があまりにも官能的で興奮する。
俺は彼女の手を恋人繋ぎのように絡めると、さらに激しく動いた。結合部からは愛液が溢れ出しグチュグチュという音が鳴り響く。
「もうダメ……イクッ!」
彼女は背中を仰け反らせると絶頂を迎えた。
膣内が急激に締め付けられ俺も限界を迎える。勢いよく精液を放出しその感覚に彼女もまた感じているようで、身体を痙攣させていた。
「凄かった……」
金井さんはそう言うとベッドに横になったまま動かなくなった。どうやら疲れてしまったらしい。
俺も彼女の隣に横になると、そのまま眠ってしまった。
(終)