路面電車で出会った女性との、白昼夢のような日々に迷い込んでいる(2)
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駅前のカフェは休日の午後だというのに、それほど混雑していなかった。
僕と彼女は窓際のテーブルに向かい合い座り、コーヒーとケーキを注文する。彼女はホット、僕はアイスだった。
「あの……」
僕は彼女に話しかけようとして言葉に詰まった。何を話していいのかわからないのだ。
話題に窮した僕に、彼女は小首を傾げる。その仕草がとても可愛らしかったので、思わず見惚れてしまい言葉を忘れた。そしてそんな自分がい...