早朝ランニングで知り合った人妻と雨宿りのように求め合う(2)

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 梅雨が明けて夏が訪れる頃になると、僕のランニングは生活習慣の一部として定着していた。  元々、運動に熱心なタイプではない。むしろ日差しの下で汗を流すのは苦手な方だ。会社の定期健康診断を無事に乗り越えたタイミングで止めてもよかったが、時間を朝から夕方に変えてまで続けている理由は、間違いなく彼女の存在によるとことが大きい。 「おはようございます」  今日も栗橋さんは僕の姿を見かけて駆け寄ってくる。彼...

早朝ランニングで知り合った人妻と雨宿りのように求め合う(1)

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 運動不足解消のために早朝ランニングを始めた。ジムに通うことも考えたが、あいにく近場にそんな気の利いた施設はない。代わりに広めの公園と交通量の少ない田んぼの間を通る道はあるので、その辺りを走ることにした。  先人の知恵に寄れば、運動習慣のない人間が年をとってから始める運動は、身体が悲鳴を上げるらしい。会社の先輩が面白い姿勢でそんなことを言っていた。というわけで最初はウォーキングを交えながら、徐々に...

出会い系の不倫妻は妄想に耽り刺激を求める(4)

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 深夜のファミレスは閑散としていた。  客が少ないであろうとは想像していたが、無人だったのは予想外だ。  店内をぼんやり眺めていると、僕好みの熟女店員が近づいて来て「お席までご案内しますね」と言うので、おとなしく従う。通されたのは奥まったボックス席で、入口からも通路からもちょっと死角になるような場所だった。事前に美代子さんから聞いていたが、確かにこれは都合が良さそうだ。 「ご注文が決まりましたらお...

出会い系の不倫妻は妄想に耽り刺激を求める(3)

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 ピンポーン、という呼び鈴の音で目を覚ました。枕元に置いたスマホを手繰り寄せると、何件かメッセージアプリの通知がたまっていた。時刻は午前11時をまわっており、どうやら昨晩は今日が休日だからと夜更かししすぎてしまったようだ。  しばらくぼんやりとしていたが、ピンポーンと再び呼び鈴が鳴ったのに気づき、慌ててベッドから飛び起きて玄関に向かう。今日は約束があったのを思い出したのだ。 「おはようございます、お...

出会い系の不倫妻は妄想に耽り刺激を求める(2)

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 美代子さんと知り合ったのは出会い系サイトだった。家と職場を往復する退屈な生活を繰り返していた僕は、刺激を求めて熟年女性との出会いを求めていた。美代子さんもまた家庭や夫婦生活に不満と倦怠を感じていたというから、二人が惹かれ会ったのは必然だったのかもしれない。僕たちはメッセージのやり取りと時間を重ね、互いに対する信頼を積み上げていった。  初めてのデートは喫茶店だった。サイトでの交流しかない相手と実...

出会い系の不倫妻は妄想に耽り刺激を求める(1)

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 不動産屋の女性職員に案内された部屋は、こざっぱりとした1LDKの部屋だった。空き部屋であるため当然だが、室内は閑散としている。だがそれは空虚なものではなく、窓から差し込む光に照らされた室内は柔らかく優しい印象だった。リフォームされているため、築年数の割りには綺麗だ。こんな部屋に住むのも悪くないかもしれないな、と僕は思った。 「どうですか? いい部屋でしょう」  この部屋に案内してくれた不動産屋職員の...

平日のショッピングモールで出会った欲求不満な熟女(3)

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 終業後の店内に男女の衣擦れの音が折り重なる。 「ねぇ……早くぅ……」  甘えた声で催促され、ズボンのチャックを下げられ、既に硬くなっているそれを握り上下に扱かれると、それだけで達しそうになる。 「ふふ……もうこんなになってる」  真央さんは妖艶な笑みを浮かべると、ゆっくりと顔を近づけてきた。何をされるのか察した俺は期待に胸を膨らませていた。  彼女は大きく口を開くとその小さな口の中に俺のものを迎え入れ...

平日のショッピングモールで出会った欲求不満な熟女(2)

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 それから俺たちは頻繁に会うようになった。ほとんど体の繋がりから始まったような関係だったが、休日に買い物へ出かけたり映画を観に行ったりとデートを重ねるうちに、徐々に心の距離も縮まっていく。気づけば普通の恋人のような仲になっていた。  もちろん彼女は既婚者で一回り以上も年上だ。しかし真央さんは年齢を感じさせない美貌と妖艶さを兼ね備えており、彼女と過ごす時間が増えるほど夢中になってしまう不思議な魅力が...

平日のショッピングモールで出会った欲求不満な熟女(1)

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 目的もなく平日のショッピングモールを歩いていたら、俯いてベンチに座っている女性に視線を惹き寄せられた。  年齢はおそらく40代といったところだろう。ファッションに気を遣っているのか華やかな印象で、おばさんっぽさは微塵もない。見るからに高そうな服を着ており、20代後半でフリーターの自分とは住む世界が違う。おそらく旦那も金持ちなのだろう。  そんな卑屈な感想を抱きながら彼女の前を通り過ぎようとすると、じ...