還暦美夫人の満たされない飢えと渇きに愛欲を注げば(2)
土曜日の午後、食事を終えた俺たちはベッドの上で裸で抱き合っていた。紀子さんに覆いかぶさり唇を奪うような濃厚なキスをしながら胸を揉みしだき乳首を指先で転がすように弄ぶ。そうしているうちにだんだんと呼吸が激しくなり始めるのを感じたので一旦顔を離すと彼女は大きく深呼吸をした。目は潤み頰は上気している。
「和也くん、今日はこの前よりも激しいんだね」
そう呟いて恥ずかしそうに目を逸らす姿が可愛らしくて再びキスをしながら下腹部に手を伸ばすとすでにそこは湿っていた。割れ目に沿って指を動かすとクチュリと水音が響く。そのまま膣内に中指を挿入しゆっくりと抜き差しを繰り返す。時折Gスポットを刺激したり陰核を親指で押し潰すようにして刺激を与えるたびに彼女は身体を震わせた。
「紀子さんと会ってからずっと、またこうなりたかったんですよ」
そう言って耳元で囁くと彼女は頰を染めて微笑んだ。そして俺の股間に手を伸ばし優しく触れる。すでに痛いほど勃起しているそれをゆっくりと上下にしごき始める。
「私もだよ……和也くんを気持ちよくしてあげたい」
そう言いながら手の動きをさらに速めていく紀子さんを見て、既に俺のモノを迎え入れる準備が整っていることを悟った俺は体勢を変えた。そのまま覆い被さる形になり彼女の膣にペニスの先端をあてる。
「あっ……」
突然の行動に驚いた様子だったが、構わず首筋に舌を這わせ乳首に吸い付くと彼女は甘い声で鳴いた。さらに片手は胸を揉みしだきもう片方の手でクリトリスを刺激してやる。するとすぐに軽く迎えたのか身体を大きく跳ねさせて達してしまったようだった。
「はぁ……はぁ……」
荒い呼吸を繰り返しぐったりとしている紀子さんを見て、俺は男根をゆっくりと挿入した。そして奥まで入ったところで再び動きを止める。
「和也くん……?」
不思議そうに首を傾げる彼女に対して俺はにっこりと笑ってみせた。
「今日は紀子さんが上になってもらえませんか?」
すると彼女も嬉しそうに微笑み体位を変えるとゆっくりと動き始めた。さすがに慣れた動作でスムーズに腰を動かす。連動するような膣の締め付けは彼女の経験値の高さを伺わせた。これだから熟女とのセックスは堪らない。動くたびに揺れる胸や丸見えの結合部にも興奮が高まる。
「紀子さんの中、すごく気持ちいいです」
「うん……和也くんのも熱くて硬くて素敵だよ」
そう言って彼女は俺の上で激しく上下運動を始めた。結合部からは愛液が溢れ出ておりそれが潤滑油となってさらに快感を高める手助けとなっているようだ。膣内のヒダ一つ一つにカリ首が引っかかる感じがたまらない。俺も下から突き上げるように腰を動かし始めると、その度に彼女の口から喘ぎ声が上がる。その声を聞くたびに愛おしさが込み上げてきて胸が熱くなった。
「うっ……!」
そろそろ限界を感じ始めたところで、突然彼女の動きが変わった。不思議に思い様子を窺うと、潤んだ瞳でこちらをじっと見つめている彼女と目が合う。
「和也くん……私もう……」
そう言いながらも腰の動きを止めようとしない彼女の動きに合わせて下から何度も突き上げる。その度に声にならない声を上げながらビクビクと身体を痙攣させる彼女を見て俺も絶頂を迎えようとしていた。最後に思いっきり強く奥まで突き入れると同時に熱い欲望を解き放つ。同時に彼女も大きく仰け反り達したようで、膣内が激しく収縮し精液を全て搾り取ろうとするかのように動いていた。
◆◆◆
「はぁ……はぁ……」
しばらくして呼吸を整えた紀子さんはゆっくりと引き抜くと俺の横に寝転んだ。激しい運動の後で汗だくになった肌同士が密着し互いの体温が伝わってくる。しばらくそのまま抱き合っていると、やがて彼女が口を開いた。
「和也くん……すごくよかったよ」
「俺もです」
息を切らしながら同意すると彼女は嬉しそうな表情を浮かべた後、少し考えるような素振りを見せてからこう続けた。
「ねえ、もしまだ時間があるなら……この後、外でデートしない?」
そう言われて一瞬戸惑ったがすぐにその意味を理解する。つまり身体だけの関係ではなく純粋にデートの誘いということなのだろう。
「いいですよ」
俺はそう答えた後、再び唇を重ねた。そして舌を絡ませながら彼女の胸を揉みしだく。
「んっ……もう、えっちなんだから」
「紀子さんが嫌ならやめますよ」
「ううん、大好き」
そう言って彼女は俺の首に腕を回してきた。そのまましばらくお互いの舌を求め合うように深い口づけを続ける。紀子さんは俺の背中に手を回して抱きつきながら必死に応えようとしていた。その姿が愛おしくなりさらに強く抱きしめると彼女は一瞬身体を強張らせた後に脱力した様子で俺にしなだれかかってきた。どうやら軽く達してしまったらしい。
「はぁ……はぁ……」
肩で息をしている彼女を見て落ち着くまで頭を撫でてやる。しばらくすると呼吸も落ち着いてきたようだったので、今度は耳に舌を這わせてみることにした。耳たぶを口に含み甘噛みした後で穴に舌を入れると彼女の口から熱い吐息が漏れる。そのまま首筋にキスマークを付けるように強く吸ってやると彼女は小さく身体を震わせた。どうやら首回りに弱いらしく何度も繰り返していると次第に甘い声を上げ始めるようになった。
「ああん……そこはダメぇ……!」
言葉とは裏腹に身体は反応しているようだ。その証拠に彼女の秘所からは愛液が流れ出し俺の下腹部を濡らしている。
「本当に嫌ですか? こんなに濡れてるのに」
そう言いながら指先で割れ目をなぞるように動かすと彼女は切なそうな声を上げた。
「だって……和也くん、すごく丁寧にしてくれるんだもん」
そう言って潤んだ瞳で見つめてくる彼女に俺は再び興奮を覚え始めていたが、さすがにこれ以上続けると外デートどころではなくなりそうだ。
「続きはまた今度にしましょうか」
俺がそう提案すると彼女は少し残念そうな表情を見せたがすぐに笑顔に戻り、俺の腕に抱き着くのだった。
◆◆◆
その後シャワーを浴びて身支度を整えると俺たちはホテルを出て午後の街に繰り出した。
「どこか行きたいところがあるんですか?」
俺が確認すると、紀子さんは少し考えてから答えた。
「そういうわけじゃないんだけど、……じゃあ近くに車を停めてあるから少しドライブしましょうか」
そう言って微笑む彼女は俺を先導するように、ホテル近くのコインパーキングへと向かう。
車に乗り込むと彼女はエンジンをかけた。
「和也くんは、どこに行きたい?」
ハンドルを握る彼女がそう聞いてくるが特に思い当たらないので素直に答えてみることにする。
「そうですね……じゃあ海に行きたいです」
それを聞いた紀子さんは一瞬驚いた様子だったがすぐに笑顔になった。どうやら俺の返事を予想していたようだ。車を発進させながら彼女は言った。
「私ね、昔から海辺のドライブが好きなんだ」
やがて国道に出てしばらく走ると窓の外に海が見えてきた。天気が良いこともあって水平線まで見渡せる。
「うわぁ、きれいですね」
俺が思わず声を上げると紀子さんも嬉しそうな様子だった。
それからしばらくの間、二人で景色を眺めながらドライブを楽しんだ。途中コンビニで飲み物を買い休憩を挟みながら停められそうな場所を探す。
30分ほど走ったところで駐車場を見つける。海水浴の季節ではないので閑散としていた。車を降りて砂浜に降り立つと心地よい潮風が肌を撫でる。海に面しているためか気温もちょうどよく過ごしやすい気候だった。
「ねえ、和也くん」
「はい?」
「少し歩こうよ、せっかくだから海を見て歩きたいの」
紀子さんはそう言って俺の返事を待たずに歩き出した。俺もその後に続くように歩き出す。しばらく無言で歩いていたがやがて彼女が口を開いた。
「……和也くんはさ、どうして私と会ってくれたの?」
突然の質問に戸惑いつつも正直に答えることにする。
「それは……まあ、興味があったからですかね」
俺がそう言うと彼女は少し間を置いて再び質問してきた。
「それは、私じゃなくてもよかったってこと?」
その問いに対して俺は少し考えてから答えた。
「いえ、そういうわけではないですけど……でもやっぱり一番の理由は紀子さんに女性として魅力を感じたからですよ」
それを聞いた彼女は嬉しそうに微笑んだ後で再び前を向いて歩き出した。俺もそれに続くようにして歩く速度を上げる。しばらく無言で歩いていたがやがて彼女が口を開いた。
「ねえ和也くん、キスしてもいいかな……?」
突然の提案に驚いたものの断る理由もないと思い承諾する。すると彼女は立ち止まりこちらに向き直って目を閉じた。そのまま待っているので俺はそっと肩に手を置いてから唇を重ねる。親愛を分かち合うように軽く互いの舌で触れ合い戯れる。
「むかし会った男の人にね、『ババアとやっても楽しくない』って言われたことがあるの」
「それは、ひどいですね」
出会い系サイトなら、まあそういうことを言う男もいるだろうな、と思いつつも俺は彼女の気持ちに寄り添う。
「若い女の子の方が人気があるのは解っているから、私も割り切っているし気にしてないの。次を探せばいいやって」そう言って彼女は俺の目を見つめる。
「でも和也くんは違うよね、愛情とか性欲とか全部含めて、女として扱われているのを感じる」
さっきのキスもそう、と呟いて彼女は思い出すように唇に指をあてた。
「だから、あなたにはまだ女としての魅力を感じてもらえているのかなって確かめたくて」
不安げに言う彼女に俺は笑って答えた。
「紀子さんは魅力的な女性ですよ」そう言ってもう一度唇を奪うようにキスをすると彼女もそれに応えて舌を絡ませてくる。しばらくお互いの唾液を交換し合った後で名残惜しくも顔を離した。
「和也くんは私みたいなおばさんでも相手してくれるの?」彼女の瞳は揺れている。たぶん踏み込む不安と踏み込まれる期待に。そこはもしかすると割り切れない関係かもしれないから。
俺はそんな表情を見せる彼女を見て改めて愛おしいと思った。既婚者であり行きずりの男と割り切った関係を繰り返している彼女にとって、俺はもしかすると悪魔のような存在なのかもしれない。それでも俺は彼女を抱きしめたまま、その耳元に誘惑の言葉を囁く。
「年齢なんて関係ありません、俺は紀子さんのことを愛してます」
その言葉に彼女は一瞬驚いた様子だったが、蕩けるように微笑むと、今度は彼女の方から唇を重ねてきた。舌を差し入れてくる彼女の動きに合わせるように俺も絡める。しばらくの間そうやって互いの口内を犯し合った後で唇を離すと銀糸が伸びていった。それを舐め取るようにしてから彼女は口を開く。
「じゃあ私、和也くんのこと好きになってもいい?」彼女の中にあるのは不貞関係に心まで溺れる背徳感か、それとも若い男に自らを奪われ貪られる悦びか。
俺は迷わず「もちろんですよ」と応えて再び口づけを交わす。それはまるで誓いのキスのように感じられた。
◆◆◆
その後、紀子さんが予約しているというレストランで夕食を食べた俺たちはそのまま彼女の家に泊まることになった。
「今日は泊まっていくでしょう?」と聞かれたので素直に頷いた。
何から何まで手回しが良い。当然、旦那さんは留守なのだろう。もしかすると不在の日に合わせて、あらかじめ計画を立てておいたのかもしれない。
部屋に入るなり後ろから抱きすくめられる。そして耳元で囁かれた言葉に背筋がゾクッとした。それはまるで麻薬のように脳髄を痺れさせるような甘い誘惑の言葉だったからだ。
「ねぇ和也くん、私ね、今日すごく興奮してるの」彼女はそう言いながら俺の股間に手を伸ばしてくる。
すでに硬くなっているそこを服の上から優しく撫でられただけで腰が砕けそうになるほどの快感に襲われた。
「和也くんは私みたいなおばさんでも興奮してくれるんだね、嬉しいな」そう言って彼女は俺の首筋に舌を這わせてきた。生暖かく柔らかいものが這い回る感触に背筋が震える。同時に股間への愛撫も続けられているため、どんどん高ぶってくるのを感じた俺は思わず声を上げた。すると彼女はクスリと笑うような吐息を漏らすとさらに激しく責め立ててくる。
「もうこんなに大きくなってる……苦しいよね? 今楽にしてあげるからね」そう言ってベルトに手をかけてきた。カチャカチャという音と共にファスナーを下げられる。そしてパンツごと一気にずり下ろされた。勢いよく飛び出したそれは天高く反り返っており、先端からは透明な液体が流れ出ているのがわかる。
「たくさん愛させて……」
彼女はそれを指先ですくい取るようにしてから口に含んだ後、ゆっくりと根元まで飲み込んでいった。温かい口内に包まれているだけでも気持ちいいのに時折舌先で裏筋を舐め上げられたりするものだから堪らない気持ちになる。さらに喉の奥の方に当たるたびに亀頭が締め付けられるような刺激を受けるため、あっという間に限界を迎えそうになった。
「もう出そう……」情けない声で訴えると彼女は一旦口を離してから妖艶な笑みを浮かべたまま再び咥え込む。そして一気に吸い上げてきたかと思うと次の瞬間には熱いものが迸っていた。ドクンドクンという脈動と共に大量の精液が吐き出される感覚に襲われる中、それでもなお彼女の舌の動きは止まらない。尿道に残ったものまで吸い出そうとしているかのようだった。やがて全て出し終えたところでようやく解放される。口内で受け止めたものを手のひらに吐き出す彼女を見て興奮が冷めやらない。
「すごい量だね、気持ちよかった?」
そう言いながら彼女は嬉しそうに笑みを浮かべていた。その姿を見て再び下半身に血液が集まっていくのを感じた俺は彼女をベッドに押し倒して覆い被さる体勢になった後、強引に唇を奪うようにしてキスをした。舌を絡ませ合いながら唾液を交換し合う濃厚な口づけを交わすうちに頭がボーッとしてくるような感覚に陥る。
「……もう我慢できない」そう呟いて彼女の服を脱がせ始める俺に対して、彼女も抵抗することなく受け入れてくれる。その姿や視線は、どこかこれまで彼女としたセックスとは違う気がした。
ブラを外すと豊満なバストが現れる。白く柔らかな双丘の先端にある桜色の蕾を口に含んで舌先で転がすと彼女は甘い吐息を漏らした。
「んっ……和也くん……」
切なげに名前を呼ばれて愛おしさが込み上げてくる。その想いのままに愛撫を続けることで、彼女の中でも感情が高ぶっているのが、肌の色や表情、汗から伺い知れた。
ショーツに手をかけると、すでにそこは濡れている。割れ目に沿って指を這わせるとぬちゃっとした音が聞こえてきて思わず生唾を飲み込む。そしてゆっくりと中へ侵入させていくと熱い粘膜が絡みついてくるような感覚に襲われた。そのまま抜き差しを繰り返すと次第に締め付けが強くなってくるのがわかる。
「あんっ……そこっ……もっとぉ」
どうやらGスポットに当たったようだ。そこを重点的に攻め立てると彼女はビクビクッと身体を震わせて絶頂を迎えたようだった。しかし、それでもなお指の動きは止めず執拗に責め続けると再び痙攣し始める。どうやら連続アクメを迎えたらしい。
「もうダメぇ……イッてるからぁ……」
涙声で訴えてくる彼女を優しく抱きながら、しかし腕はさらに激しく動かすことで、ついに潮吹きまでさせてしまった。
「すごい量だね、そんなに気持ちよかった?」
先程の言葉を返すように訊ねると、彼女は恥ずかしそうな表情を浮かべながらも小さく頷く。そんな仕草が可愛くて耳元に口を寄せる。
「ねぇ紀子さん……もう我慢できません」
そう言ってズボンを脱ぎ捨てると、彼女の前で雄々しく勃起している肉棒を見せつけるように取り出した。それを見た途端、彼女の目が服従する雌の色に変わる。
「和也くんの……大きくて素敵ね」
ゴクリと喉を鳴らす音が聞こえたような気がした。期待に満ちた眼差しを向けられているのを感じるが、あえて焦らすようにしてゆっくりと近づける。そして先端部分が割れ目に触れた瞬間だった。
「んっ……」という声とともにビクッと身体を震わせたかと思うと次の瞬間には一気に奥まで突き入れていた。突然のことに驚いた様子だったがすぐに嬉しそうな声を上げる彼女を見て安心すると同時に激しい抽送を開始した。
「あぁんっ!……すごいぃ」結合部からは愛液が飛び散りシーツに大きな染みを作っていたが気にする余裕もなかった。ただひたすら快楽を求め続ける獣のように腰を動かす。
彼女の膣内はとても温かくヌルついていて、それでいてしっかりと絡みついてくるような感覚がある。油断するとすぐに果ててしまいそうになるほどだった。それでも何とか耐えながら抽送を繰り返すうちに射精感が高まってくるのを感じた俺はラストスパートをかけるべく一層強く打ちつけた後で一気に引き抜いた。次の瞬間には勢いよく飛び出した精液が彼女の顔や胸にかかっていく。
「すごい……こんなに沢山出たんだね」
閉経した彼女の膣内に射精したことはこれまでに何度もある。だが今の俺はそれよりも、彼女の全身に自らの精液をかけたことに満足を感じていた。たぶん支配欲にも似たマーキングみたいなものだ。
紀子さんもうっとりとした表情で俺を見つめながら、体中にかかった精液を手で伸ばして塗り広げている。まるで自ら望んで俺のものになろうとしているかのように。
そんな姿に再び欲望が湧き上がってきた俺は彼女を押し倒して覆い被さった。
「まだ満足できないの?」と聞いてくる彼女に対して無言で頷くことで答える。そしてそのまま唇を重ねた。舌を絡ませ合いながら唾液を交換していると、再び下半身へと血流が集中し始めるのを感じる。彼女は俺のモノに手をのばし甘い吐息を漏らした。
「いいよ……ぜんぶ和也くんのものにして……」
その言葉を聞いた瞬間、俺の理性は完全に崩壊してしまう。セックスは朝方まで続き、最後は二人同時に果てて眠りについた。
(終)