初不倫は人をダメにする巨乳人妻熟女と(4)
行為の後始末を済ませると、俺たちは車から降りた。これから二人で食事に行くためだ。
「お腹空いたね」と瞳さんが言うので俺は彼女の手を取ると歩き出す。彼女は嬉しそうに微笑んでくれた。その笑顔を見ていると幸せな気分になる。俺は彼女に好意をもっているし、彼女もそれに応えてくれることが嬉しかった。こうして手を繋いで歩いているだけでも、心が満たされるような気持ちになるのだ。
誘われたときは出会い系で知り合った女性と実際に会うことに躊躇いもあったが、今日は思い切って会ってみて良かったと思うし、不倫を繰り返す人の気持ちも少しだけわかった気がする。この非日常感や背徳感、そして共犯意識は確かに癖になりそうだ。
「ねえ拓巳くん、私のこと好き?」
突然の質問に戸惑いながらも答える。
「もちろんです」
そう言うと彼女は嬉しそうに微笑んでくれた。そして俺の腕に抱きつくようにして体を密着させると声を弾ませる。
「ありがとう拓巳くん、私も大好きだよ」
それからしばらく歩いてレストランに着くと、瞳さんは慣れた様子で窓際の席に座る。俺も彼女の隣に並んで座った。
「ここ、私のお気に入りのお店なんだ」と言ってメニューを開くと、すぐに注文が決まったようだ。俺は特に好き嫌いがないので何でも良かったのだが、彼女が勧めてくれるものならきっと美味しいに違いないと思うことにする。しばらくすると料理が来たので二人で食べ始めることにした。
食事中は特に会話をするでもなくお互い静かに過ごしていたのだが、それでも不思議と気まずさはなかったし、むしろ心地良い時間だと感じることができた。食後のコーヒーを飲みながらしばらくゆっくりしていると、不意に彼女の方から話しかけてきた。
「拓巳くんって本当に優しいんだね」
そう言うと彼女はじっとこちらを見つめてくる。その瞳はどこか熱を帯びているような気がした。
「いえ、そんなことないですよ」俺が戸惑いながら謙遜すると彼女は首を振るた。
「ううん、そんなことあるよ。だってこんなおばさんに食事まで付き合ってくれるし……それに……」そこで一旦言葉を切ると手を伸ばし指を絡めてきた。突然のことに驚いたものの抵抗する間もなく、しっかりと手を握られる。
「……それに、こんなおばさんの裸を見て興奮してくれるんだもん。すごく嬉しい」
そう言って彼女は妖艶な笑みを浮かべた。その笑顔を見た瞬間、背筋がぞくりとするような感覚に襲われると同時に心臓の鼓動が激しくなるのを感じた。俺は思わず目を逸らしてしまったが、それでもなお彼女の視線を感じるような気がした。
「ねえ拓巳くん、この後どうする?」
瞳さんが俺の目を見つめながら言う。その視線には何か強い意志のようなものを感じる気がした。
「瞳さんは、何時までに帰れば大丈夫ですか?」
「私なら大丈夫だよ。まだ時間あるし、拓巳くんさえ良ければ……」そこで一度言葉を区切ると彼女は俺の耳元に口を近づけてきた。そして囁くように続きの言葉を口にする。「今日は朝まで一緒にいたいな」
俺は思わずごくりと唾を飲み込んだ。彼女はさらに身を寄せてくると耳元で囁くように話しかけてくる。吐息がかかるような感覚がくすぐったかったけれど不思議と不快感はなかった。むしろ心地よいくらいだ。
「ダメかな?」
瞳さんは甘えるような声で言うと俺の胸に手を置いてきた。その手は少し汗ばんでいて熱を帯びているように感じられた。きっと彼女も緊張しているのだろう。
「いえ……でも」俺は歯切れの悪い返事をすることしかできなかったが、彼女はそんな俺の様子を楽しむかのように微笑んでいた。そして再び耳元に口を近づけると囁いた。
「大丈夫だよ、バレなければいいんだから……」
その言葉を聞いた瞬間、下半身の一部が熱くなっていくのを感じ、俺は無言で頷いた。すると彼女は嬉しそうに微笑んで俺の手を取ると立ち上がる。そのまま会計を済ませ店を出ると足早に歩き出したので俺もそれについていくようにして歩いた。瞳さんと腕を組んで歩いている間も心臓の鼓動が収まらなかったし、股間の方も既に臨戦態勢を整えつつあった。そして車に乗り込むとホテルへと向かうのだった。
◆◆◆
瞳さんの運転する車を追いかけて移動し、やがて到着したのは郊外の大型ドラッグストアの駐車場だった。どうやらここからは徒歩で移動するらしい。ホテルまでの道中は特に会話もなかったが、瞳さんはずっと俺に抱きついてきていた。まるで秘密の恋人同士のように振る舞っている彼女に戸惑いながらも、俺はされるがままになっていた。
目的の場所にはそれほど歩くことなく辿り着いた。そこは外観からして、いかにもという雰囲気の建物だったのだが、中に入るとその印象は一層強まったように思う。薄暗い照明に照らされた通路を進み、部屋を選ぶためのタッチパネルがある場所まで行くと、瞳さんが慣れた様子で部屋を選択する。その間ずっと手を握られたままだったので、否が応にも興奮は高まっていった。それは彼女も同じだったようで、エレベーターに乗り込み、ドアが閉まると同時に強引に抱き寄せられる。
突然のことに驚いているうちに唇を奪われた。口内を蹂躙されるような激しいキスだった。舌を絡めながらもずっと身体をまさぐられているせいで勃起を抑えることができず、ズボンの上からでもわかるくらいに隆起した股間を見て、そこで初めて我に返り顔を赤らめると、瞳さんは慌てて俺から離れた。
「ごめんね急にこんなことして」
取り繕うような笑みを浮かべて言う。だがその目は潤んでおり頰も上気していた。
「いえ……俺の方こそ」俺は謝罪の言葉を口にしようとしたが遮られる。
「拓巳くんの……もうこんなになってるよ……?」
はっとするほど欲情した声でそう呟くと、瞳さんは俺の股間を優しく撫で上げた。それだけで腰が砕けそうになるほど気持ちよく、俺は思わず前屈みになってしまう。そんな様子に気付いた彼女は小さく笑うと耳元で囁いた。「可愛い……」
恥ずかしさのあまり顔を背けようとするが、頭を押さえつけるようにして固定されてしまう。その間にももう片方の手で身体中を撫で回されるように愛撫され続けたため、否応なしに興奮させられていった。
それから目的の階に着くと俺たちは無言で部屋へと向かった。手は繋いだままで、時折強く握られる度に心臓が跳ね上がるような感覚に襲われる。そして部屋に入りドアを閉めるや否や再びキスをしてきたかと思うと、今度は首筋を舐められる感触があった。ゾクリとした快感に襲われ思わず声を上げそうになるが何とか堪える。しかしそれも束の間のことで、続けて服の上から乳首の辺りを舐め回されるとそれだけで腰が砕けそうになり、ああっと我慢できずに声をあげてしまった。
「ふふ、可愛い声……」
彼女はそう言うと俺のシャツを捲り上げて直接乳首に吸い付いてきた。その瞬間全身に電気が流れたかのような衝撃を受けた俺は立っていることすらままならなくなってしまったのだが、それを見越したかのように彼女は俺の背中を壁に押し付ける。壁と彼女に挟まれ、俺は逃げ場を失ったような感覚に陥った。
駐車場でカーセックスをしたときに、瞳さんがセックスレスで欲求不満だというのは本当なのだろう、と感じた。あれは半分正解で半分間違いだったのかもしれない。彼女は確かにセックスレスだし欲求不満なのだと思う。だが、それ以上に彼女は淫乱で、性に依存していて、もはやそれなしでは生きていけないのかもしれない。何が瞳さんをそうしたのかは解らない。だがそう考えると、彼女がここまで貪欲な行動に出るのも理解できるような気がしてくるのだった。
(続く)