笑顔が可愛くておっぱいが大きな女教師に一目惚れした学生時代(5)
翌日、宇田先生に「話があるから」と呼び出された。
打ち合わせ通り美奈子先生に連絡をしてから、僕は放課後の理科準備室へと向かう。
中に入ると、彼女は相変わらず妖艶な雰囲気を漂わせていて、その姿を見るだけで背筋がぞくりとする感覚に襲われた。
「待っていたわ」と宇田先生が微笑みながら言う。
彼女の笑みを見るとどうしても警戒してしまうが、それでも僕は平静を装い近づいた。
「それで、話というのは……?」
「……あなたには失望したわ」そう言って宇田先生はため息をつく。
「失望……?」
「ええ、もう少し賢い子だと思っていたけれど……見込み違いだったみたいね」
そう言って彼女は、困った悪戯っ子でも見るような目で僕を見た。
その視線の意味は測りかねたが、どちらにせよ僕にとってはあまり好ましい状況ではないようだ。
そんなことを考えていると突然腕を掴まれて引き寄せられる。咄嵯に身を引こうとしたが間に合わず、そのまま抱きしめられてしまった。宇田先生の巨大な胸に顔を埋める形になり息苦しいが、同時に甘い香りに包まれて頭がクラクラした。
突然のことに混乱していると耳元で囁かれた。
「ねぇ……今から私とセックスしましょ?」
それは悪魔の誘惑だった。僕が抵抗できないのを知っていてわざとやっているのだろう。心臓はバクバクと大きな音を立てており、自分の呼吸が荒くなっているのがわかった。
宇田先生はクスリと笑う。
「可愛いわね、あなたも美奈子先生も……」その言葉に思わずビクリとした。そしてそんな僕の反応を楽しむように彼女は続ける。
「わかるわよ、あなたが入ってきたときの表情を見れば」
宇田先生は悪戯っぽく微笑むと僕を抱き寄せたまま話し始めた。
「美奈子先生……、来てるんでしょう?」
彼女がそう言うと、静かに準備室の扉が開き美奈子先生が姿を現した。
戸惑うような表情で。しかしそれでも彼女は逃げずにその場に踏みとどまっていた。
「美奈子先生……ごめんなさいね」と言い、宇田先生は続ける。
「でも……別に彼をあなたから奪うつもりなんて、最初からないから安心して?」
そう言いながら僕の頭を抱えていた両手を離す。
宇田先生の言葉に、美奈子先生は少し驚いたような表情を浮かべた後、小さくため息をついた。そして「……悠、こっち」と有無を言わさぬ調子で僕の裾を掴むと、自らの元へ引き寄せた。
ふと、もしかすると美奈子先生は、僕が知りえない宇田先生の何らかの思惑に気が付いているのかもしれない、という考えが浮かんだ。宇田先生と美奈子先生、同僚の教師として二人がどんな間柄なのか、僕は知らないのだから。
美奈子先生が僕の隣に立つと、宇田先生は再び口を開いた。
「ただちょっと興味があっただけなのよ」
そう言って彼女は妖しく微笑む。
「だって彼、可愛いじゃない? それに……若いんだし美奈子先生以外の女性にも、興味があるんじゃないかしら?」
「なっ……!? そんなわけないでしょっ……!」
美奈子先生は慌てて反論するが、その声は明らかに動揺していた。
宇田先生がまた笑う。
「……冗談よ」と言って彼女は立ち上がると僕の方へと近づいてきた。
そしてそのまま僕の顎に手を添えて上を向かせると唇を奪った。突然の出来事に頭が真っ白になるが、すぐに状況を理解し抵抗しようとするものの力が入らない。その間にも彼女の舌は僕の口内に侵入してきた。歯茎の裏や上顎など敏感な部分を執拗に攻め立てられる。
やがて満足したのか、宇田先生はゆっくりと唇を離すと僕から離れた。その際、二人の唇の間に唾液の糸が架かる光景を見てしまい、恥ずかしさを覚えると同時に興奮してしまう。
「私もあなた達と同じ、学校で教師と生徒で不道徳な関係を楽しんでる。だから誰にも言わない……これで安心した?」
そう言うと彼女は美奈子先生の方を見た。美奈子先生は黙ったままだったが、その視線は宇田先生の唇を見つめていた。
「でも私、そろそろ彼に飽きちゃったから……もう手を出すのはやめるわ」
そう言って彼女は「じゃあね」と去って行ったが、僕の心臓はまだ激しく脈打っていた。
「悠……大丈夫?」美奈子先生が心配そうに声をかけてくるので、僕は何とか平静を装って「平気です」と答える。
いずれにせよ、こうして意外にもあっさりと、宇田先生の脅迫から始まった奇妙な三角関係は終わったのだった。
◆◆◆
宇田先生の言葉は本当だった。
あの日以来、彼女は僕と美奈子先生にちょっかいを出してこなくなった。それどころか同じ校内にいるのに会うことすら稀である。偶々とは考えられないので、おそらく彼女なりの意思表示なのだろう。
一方、僕と美奈子先生もお互いの付き合い方を見直すことにした。学校で性行為を行った結果、宇田先生に見つかってしまったのは事実なのだ。他の人物に見つかっていれば、もっと決定的な事態にすらなっていたかもしれない。
僕は美奈子先生と結ばれたことで浮かれていたし、美奈子先生も僕に甘すぎた。そしてそれが、彼女の抱えている不安や弱さに起因していることにすら、僕は気付いていなかった。
美奈子先生の明るさや包容力に隠れて見えなかったが、彼女はきっと二人が辿りうる様々な可能性を考えていた。その上で僕のしたいことを尊重してくれていたのだ。
宇田先生という第三者の介入で、僕たちが一度冷静になれたのは、結果として良かったのだと思う。
僕は「もう美奈子を不安にさせない」と伝えたし、彼女もそれに頷いてくれた。思えば学校を卒業した後の彼女との未来について、僕が真剣に考え始めたのもこの頃だったと思う。
「ねぇ、悠……」
どこか寂しそうな声色で、やや躊躇いがちに彼女は言った。
「あのね……私ってあんまり女の子っぽくない子どもだったから……じつは自分に自信がないの」
美奈子先生がそんなことを言い出すなんて意外だった。
僕にとっては彼女は誰よりも女性らしい。なんならその女性的な魅力にやられて、彼女が顧問を務めるバスケットボール部に入ってしまったくらいだ。それでも何か伝えたいことがあるのだろうと思い僕は黙って続きを待った。
「悠みたいな素敵な男の子には……きっと私よりもっと可愛くて同年代の女の子の方が相応しいんだろうなって理解もしてるの」
そう言って美奈子先生は苦笑した。
「そんなことないです」と僕は言った。本当にそんなことはないのだ。
それを聞くと彼女は嬉しそうに微笑んだがすぐに表情を引き締めて、そして意を決したように言う。
「それでもね、私は悠が大好きです」
それは今まで僕が聞いたこともないくらいに真剣な言葉だったと思う。
それからしばらく沈黙が続いた後、美奈子先生は再び口を開いた。
「でもそれは私のワガママだから……もし私と別れたいって思うことがあったら遠慮しないで言ってね……?」
その言葉に僕はぎょっとする。まさかそんな事を考えていたなんて思いもしなかったからだ。
慌てて否定しようとするが上手く言葉が出てこない。その間にも彼女は続ける。
「だって私じゃ悠を幸せにしてあげられないもの」
そう言って彼女は俯く。どうやら本気で言っているようだ。
僕はたまらなくなり美奈子先生に抱きつくとそのまま強引に顔を上げさせて唇を奪った。
最初は驚いた様子だった彼女だがすぐに受け入れてくれる。舌を絡め合う濃厚なキスの後、僕たちは互いに見つめ合ったまましばらく黙っていた。それからややあって美奈子先生が口を開いた。
「うそ……別れたくない、ずっと悠と一緒にいる」そう言って今度は彼女の方から抱きついてくる。
「うん、ずっと一緒にいよう」そう言って優しく頭を撫でると彼女は少し落ち着いたようだった。
小声で、ありがとう、という彼女の笑顔はまだ少し曇っていたけれど、初めて彼女を好きになった頃と変わらずとても魅力的で、だから僕はもう一度彼女にキスをした。今度は優しく触れるだけのキスだったけれど、それでも確かに心が通じ合ったような気がした。
◆◆◆
朝日に照らされ寝息を立てる彼女に見惚れる。
昨晩は何度も愛し合ったせいか、まだ起きる気配はない。
そっと髪を撫でてみるが起きる気配はなかった。彼女の寝顔をいつまでも眺めていたいがそういうわけにもいかない。
おはよう、と声をかけるとゆっくりと目を開く。そしてこちらを見て微笑む。出会った頃と変わらない、違いがあるとすれば生徒に対して向けられたものか、恋人に向けられたものかの違いだろう。
高校を卒業した僕は県内の大学に進学した。
そしてそのタイミングで美奈子にプロポーズをし、彼女はそれを受け入れてくれた。
大学入学と同時に一緒に暮らし始めて、籍を入れたのはそれからさらに一年後だ。
この期に及んでも彼女は「悠が大学生活で見つけるかもしれない、新しい出会いや可能性を私が邪魔したくないし……」などと言って渋っていたが、僕はさっさと彼女を自分だけのものにしたかったので強引に押し切った。
「おはよう、悠」と言って美奈子は身体を起こすと大きく伸びをしてそのまま僕にキスをする。
彼女の大きな胸が僕の体に触れて形を変えるので、我慢できずにそのまま彼女の胸に手を伸ばし揉みしだくようにして愛撫を始める。
「んっ……もう朝から……」と言いながらも彼女は抵抗しなかった。
それどころかむしろ積極的に求めてくるような仕草を見せるのでますます興奮してしまう。
そのまま彼女に覆い被さり、首筋から鎖骨にかけて舌を這わせていき、やがて乳房へと到達する。乳首は既に硬くなっており口に含むと甘い味が口の中に広がったような気がした。
美奈子も感じているようで小さく喘ぎ声を上げている。さらに激しく吸い付くようにして責め立てると、彼女は身体をビクビクさせながら小さな絶頂を迎えたらしい。
「はぁ……はぁ……朝から胸だけでイかされちゃった……」
そう言いながらも満更でもない様子なのでもう一度軽くキスをする。
「ふふ……じゃあ次は私が気持ちよくしてあげる番だね?」
そう言って今度は彼女の方から僕を押し倒してくると激しく唇を奪われてしまった。濃厚なキスを続けた後でようやく解放されると、そこには妖艶な雰囲気を纏った彼女がいた。その目は情欲に染まっており、その瞳で見られるだけでゾクゾクとした興奮に襲われる。
「ねぇ……悠? 今日は休みだし一日中愛し合おう……?」
そう言って彼女は僕の股間へと手を伸ばす。既に大きくなっていたそれはズボン越しでもはっきり分かるほどで、彼女はそれを優しく撫でてくる。それだけでも十分すぎるほどの快感だったが、やがて下着も一緒に脱がされて直接触れられるようになるとさらに強くなった。
「……もうこんなになってる」そう言いながら彼女は胸で僕のモノを挟み上下させてくる。
胸の動きに合わせて腰が動いてしまうのを抑えられない。やがて我慢できずどぴゅっと勢いよく飛び出した精液が彼女の顔や胸にかかってしまうが、それでも彼女は嫌な顔一つせずにむしろ嬉しそうな表情を浮かべていた。
「……いっぱい出たね」
甘い声を漏らし、美奈子は自分の顔についた白濁液を指で掬い取り口に含む。
その姿を見ているだけで興奮はおさまることなく、僕のものは射精しても硬さを保ち続けている。
「もっとたくさん気持ちよくなってね、私のご主人様……」
快楽に蕩け切った表情で頬を染めて笑うと、再び僕のものを胸で包み込み、ゆっくりと上下に動かし始めるのだった。
(終)