平凡な人妻が不倫中毒になるまで(2)

241108.jpg

 次に知紗さんと会ったのは、それから三ヶ月後だった。
 俺は彼女とメッセージアプリで連絡を取り合いながら、それとは別に新しく知り合った別の女性たちと月に三、四回程度、遊びの関係を楽しんでいた。しかし知紗さんと出会ったときのような、突発的な予期せぬ出会いではなく、どれもこれも予定調和みたいな普通の関係だった。

 知紗さんも俺と会ってからというもの、アプリで出会った男性と何度か会ったが、どうもしっくりこないらしく悩んでいるらしかった。
『ねえ公平さん、私って魅力ないのかな?』
 彼女はそんなことを尋ねてきた。出会った頃に比べるとだいぶ打ち解けてきて、お互い気を使わないでいられるようになってきたと思う。

『そんなことないと思いますよ。知紗さん、綺麗で可愛いし』
 俺は素直な感想を彼女に伝えた。実際彼女の容姿は整っていると思う。しかし彼女は納得していないようだった。
『でも全然長続きしないの……会うところまでは進むんだけど、そこから先には進展しなくて』

 彼女はそう言ってため息をついているスタンプを送ってきた。
 無理もないだろう。俺が見た限り彼女は自分の目的を曖昧なままにしている。出会い系アプリに登録して自分がどうしたいのかが曖昧だから、望む相手を選ぶことができず、何となく安全で危険のなそうな相手を選ぶのだ。これで未婚ならともかく彼女は既婚者だ。それは数回お食事をしたりデートをしたりで進展のしようもないだろうな、と思った。

『じゃあ、俺とまた一緒に遊びません?』
 だから俺は彼女にそう提案してみた。
 彼女は俺の言葉を受けてしばらく悩んでいるようだったが、やがて『お願いします』とだけ送ってきた。

 それからは簡単で、月に二、三回の頻度で彼女と会うようになった。
 定期的に会うようになると、二人の関係はより密度の濃いものへと深まってく。そして幾度も体の関係を重ねるうちに、彼女はいつしか自らが望んでいるものを見つけたようだった。
 それが何なのか、他人である俺には解らないが、知紗さんは俺と会う度にセックスをねだるようになったし、俺もまたより淫らにより貪欲に変わっていく彼女を楽しんだ。

◆◆◆

「んっ……ちゅるっ、れろっ」
 ホテルの部屋に入るなり、知紗さんは俺にキスを求めてきた。自ら舌を入れてくるほど熱烈なおねだりだ。
 それに応えてあげて舌を絡めると、今度は俺に抱き着きながら何度も角度を変えて唇を重ねてくる。彼女の小さな舌が口内で暴れまわり、唾液が流れ込んで来た。俺はそれを飲み込むと彼女の腰に手を回し、ぐっと抱き寄せる。

「んちゅっ……はむっ、れろぉ……」
 彼女がさらに激しく俺の唇にむしゃぶりつく。まるで互いの口内を犯しあう濃厚なディープキスだった。
「っぷぁ……公平さん、好きぃ」
 唇を離すと知紗さんは蕩けた顔でそう言ってくる。その瞳は完全に欲情していて、早く抱いて欲しいと訴えていた。

 俺はそんな彼女を抱き上げると、そのままベッドに押し倒して覆い被さる。そして再びキスをしながら彼女の胸に手を這わせていった。
「あんっ……あふぅ……もう我慢できない、はやく入れて……」
 知紗さんの息が荒くなってきたところでスカートの中に手を入れショーツ越しに秘部に触れた。確かにそこはもうすっかり湿っていて準備万端のようだ。俺はゆっくりとショーツを脱がせると、そのまま指を挿入した。

「ひゃうっ! あぁ……いやあ……指じゃなくてぇ」
 膣内はすでに熱く蕩けきっていて俺の指をきつく締め付けてくる。
 知紗さんは腰を浮かせて快感に耐えているようだった。しかし彼女の腰の動きに合わせて指を動かすと、面白いくらいに激しく喘ぐ。
「ああぁぁん!! それだめぇ!」
 知紗さんが一際大きな声を上げると同時に、ぷしゃっと潮を吹いた。俺はそれを気にせずさらに指の動きを早める。

「ああっ! だめだめだめぇ!」
 知紗さんは髪を振り乱して悶えている。俺はそんな彼女を見ながら、彼女の一番弱いところを責め続けた。そしてついに絶頂を迎えそうになったところで指を引き抜く。
「ふぇ……?」
 突然快感を中断させられ、知紗さんが間の抜けた声を出す。俺はズボンのチャックを下ろし、すっかり勃起したペニスを取り出した。

「ぁ……すごい……」
 知紗さんの視線は俺の股間に釘付けになっているようだった。俺はそんな彼女を見下ろしながら言う。
「これ、どうして欲しい?」
「っ……!」
 知紗さんは顔を真っ赤にして目を伏せてしまった。しかし我慢できなかったようでゆっくりと口を開くと蚊の鳴くような声で言った。
「……ほしい」

 俺はにこりと笑って言った。
「どこに?」
「わ、私のおまんこに……公平さんのおちんぽ挿れてください……」
 消え入りそうな声で彼女は懇願してくる。俺は満足げに微笑むと彼女に覆い被さった。そして一気に奥まで挿入する。

「っ〜〜〜!!!」
 知紗さんが声にならない悲鳴を上げて仰け反った。
 どうやら挿入されただけで軽く達してしまったようだ。膣内が激しく痙攣している。

 俺はそんな彼女を抱きしめるようにして密着し、何度も突き上げるように抽送を繰り返した。
 その度に知紗さんは面白いくらいに反応する。やがて限界が近づいてきたのか彼女は俺に抱き着いてきた。俺もそれに応えて強く抱きしめ返すとラストスパートをかける。パンッパンッという肌同士がぶつかり合う音と結合部から溢れる水音が響く。

「このまま中で出していい? 知紗さんの子宮を俺の精液で満たして妊娠させてもいい?」
 既婚者である彼女にわざと無茶なことを言うと、彼女もまた「いや、ダメっ……旦那にバレちゃうっ」と口では言いながら、むしろ積極的に足を絡めて腰を動かしてくる。

「でも知紗さんのおまんこは、俺の精液欲しいって吸い付いてきてるよ?」
「いやぁ、言わないでぇ」
 知紗さんは羞恥と快楽に染まった顔でいやいやと首を振る。しかし膣内はさらにきつく締まり、まるで精液を搾り取ろうとするかのようだった。
「俺の子供を孕んでくれないなら知紗さんの中で射精する意味ないよね? 抜いてもいい?」

「いやっ、抜かないでぇ。公平さんの精子をおまんこの中に出して欲しいのぉ」
 知紗さんは泣きそうな顔で懇願してくる。そんな彼女にキスをして舌を絡めながらラストスパートをかけた。そして彼女の一番深いところに突き入れ、そこで果てる。
「ああっ! 出てるぅ……公平さんの精子がいっぱい……」

 熱い奔流が子宮口に叩きつけられ、知紗さんが身体を弓なりに反らせて絶頂を迎える。同時に膣内が激しく収縮して俺のモノを強く締め付けてきた。
「……公平さんの赤ちゃん産みたいです……だからいっぱいください……」
 知紗さんはうっとりとした表情でうわごとの様に呟く。どうやら忘我の境地を彷徨っており、さながら催眠にも似た状態らしい。
 とりあえず、だらしなく放り出されている下半身から垂れ流してる愛液と精液をティッシュで拭くと、俺は一足先にシャワーを浴びることにした。

◆◆◆

 平凡な主婦であった知紗さんが淫乱不倫妻に変化したように、俺にも知紗さんと出会ったことで変化があった。
 今まではただ何となくでセフレを作って楽しんでいた俺だが、知紗さんという一人の女性と出会い、その変化していく経過を観察していたことで、俺の価値観や考え方は変わった。
 初めは暇つぶしになればいいと思いアプリに登録したが、世の中には退屈そうに見えて実は面白い人が沢山いて、そんな人々の常識や倫理、道徳観に隠された欲望や本性を曝け出させるのが、俺の何よりの愉しみになったのだ。

「んっ……ちゅ、はぁ……あっ……あむっ……」
 車の後部座席に並んで座り、俺のペニスに縋りつくようにして一心不乱に口腔奉仕している知紗さんの頭を撫でる。
「知紗さん、美味しい?」
 俺がそう尋ねると彼女は鼻をふんふん鳴らして肯定する。
「良かった。じゃあもっと奥まで咥えて」
 彼女の小さな頭を掴み、ぐっと引き寄せる。喉の奥にまで当たったようで苦しそうに顔を歪めるが、それでもなお彼女は舌を動かし続けた。

「うん、俺も気持ちいいよ……上手になったね」
 褒めるように頭をポンポンと叩く。すると知紗さんは快楽と羞恥心と背徳感に濁った瞳を嬉しそうに細めた。
「んっ、ふぅ……ちゅぱっ……はぁ……」
 彼女は時折息継ぎをしながら何度も喉奥まで使って奉仕を続ける。その姿はとても健気で可愛らしいものだった。

 俺は今、以前に関係を持ったセフレに頼んで、ちょっとした試みをしている。
 どうも反抗期を迎えているらしい彼女の長男を誘惑してもらっているのだ。
 最初は少し躊躇っていたセフレも、性欲で頭がいっぱいの男子学生を自分好みに犯すのが楽しくなったようで、最近では自ら進んで成果を自慢気に報告してくる。彼女曰く、知紗さんの息子には舐め犬の素質があるらしい。

「んちゅ、ぢゅるっ……ふぅっ……ちゅっ」
 知紗さんは必死になって俺のモノに奉仕を続けている。その様子を見ながら俺は思わず笑ってしまう。
(似たモノ親子ってところかな)
 彼女のショーツには大きな染みが出来ていて太ももにまで垂れていた。喉奥を犯されるようにしゃぶらされながら興奮しているのだろう。

「あー、そろそろ出そう」
 そう言うと知紗さんはさらに激しく頭を動かし始めた。
 程なくして俺は射精を迎える。ドクッドクッと脈打ちながら大量の精液が知紗さんの口内を満たしていった。
 彼女はそれを零さないように口をすぼめて受け止めている。

 やがて全て出し切ったことを確認すると、知紗さんはゆっくりと口を離した。そして口を閉じたまま俺の方を向いて大きく口を開く。
 彼女の顎に手を添えて上を向かせたあと、口に指を突っ込んで無理矢理開かせた。すると真っ赤な舌の上にはドロドロとした白濁液がたっぷりと溜まっているのが見えた。
「はい、飲んでいいよ」
 そう言って促すと彼女は目を閉じてゴクリと嚥下する。喉を通る感触を楽しんでいるのか恍惚とした表情になっていた。

 もう少し仕上がったら、俺は知紗さんと彼女の息子とでセックスをさせてみるつもりだ。
 もちろん最初はお互い抵抗があるだろうから目隠しでもさせてみようか。
 彼女のことだから近親相姦にもはまって、家でも時間があれば息子とセックスするようになるかもしれない。

 当然、遅かれ速かれ旦那も気づくだろう。気が付かなければ俺が匿名で教えてあげることもやぶさかではない。
 自分の妻と息子がセックスをしている狂った家庭であると気付いたとき、彼はどんな感想を抱くのだろう。できれば彼も参加して、家族の仲がより深まってくれるなら俺としても嬉しい。


(終)