職場のパート主婦の肉体と不倫に嵌まった(1)
思いもしない出来事というものがある。
平穏な人生、特別なことは何もない安定した生活。それは例えるならば堅牢な住宅のようなものだ。そこで暮らしている限り身の危険はない、愛すべき退屈な日々。
だがふとした隙間から入り込んでくるモノもある。それはどこからか現れ、気付かぬうちに部屋に居座り、日常を冒していく。慣れ親しんだ部屋の中には、いつの間にか知らない扉が拵えられている。たぶん天国への扉は競輪場のトイレよりも身近にあるのだ。そして好奇心からその扉を開き、俺は情熱的で官能的な、愛欲にまみれた日々に迷い込んでしまった。
俺の名前は中村誠司、独身の一人暮らしだ。こう聞くと散らかった部屋や乱れた食生活を連想するかもしれない。事実、半年くらい前までの俺の生活はそんなものだった。だが今は優秀な家事のプロフェッショナルがついているので問題ない。
彼女は俺の脚の間に跪き、股間のものに奉仕している。俺は彼女の口淫を受けながら、彼女の作ってくれた料理を食べている。奉仕を続けながら潤んだ瞳で俺を見上げ、その拍子に彼女の右耳のピアスが揺れた。その煌めきは俺の欲望をさらに煽り立てた。
「ちゃんと奥まで咥えろ」
俺がそう言うと、彼女は口をすぼめ口内の奥深くに俺のモノを迎え入れた。生暖かい粘膜と唾液の感触に包まれて思わず声が漏れる。彼女はそのまま顔を上下させ始めた。
じゅぽじゅぽという音が部屋中に響き渡る。時折苦しそうにこちらを見る彼女の瞳には涙が滲んでいる。
俺は彼女の頭を両手で掴むと前後に動かし始めた。彼女は一瞬驚いたような表情を浮かべたが、すぐに俺の動きに合わせて動き出した。喉の奥に当たって苦しいはずなのに、それでも必死で舌を動かす姿が愛おしい。俺はさらに動きを激しくする。彼女は苦しそうな声を漏らしながらも決して逃げようとはしない。それどころかこちらの動きに合わせて自ら頭を前後に動かしているようにすら感じる。
「出すぞ!」
俺はそう言って彼女の喉奥に思い切り突き入れた。同時に大量の精液が流れ込んでいく。彼女はそれを一滴残らず飲み干そうとしているようだった。
全てを出し切った後も俺は彼女の頭を押さえ続けた。しばらくしてようやく手を離すと、彼女は咳き込みながらも必死に呼吸を整えようとしていた。その姿を見て再び欲望が込み上げてくるのを感じた。
「次は後ろからだ」
俺がそう言うと、彼女は四つん這いの姿勢になり尻を高く上げた。俺はその尻を掴むと左右に広げ、露わになった秘部に舌を這わせた。既にそこは十分に潤っており、いつでも受け入れる準備ができているように見えた。俺は自分のものをあてがい一気に貫いた。その瞬間彼女は大きな声を上げた。
俺は容赦なく激しく腰を打ち付けた。結合部から愛液が飛び散り、パンッという肌を打つ音が響き渡る。彼女はその度に体を震わせた。その様子を見てさらに興奮が高まり、さらに強く腰を打ちつけていく。そして高まる射精感に一切抗うことなく、俺は思い切り彼女の中に放出した。同時に彼女も大きく体を仰け反らせた後、ぐったりと倒れ込んでしまう。
「大丈夫か?」
俺が声をかけると、彼女はゆっくりと顔を上げこちらを見た。その瞳は潤んでおり、頰は赤く染まっている。その表情はとても煽情的だ。
「はい、大丈夫です……」
俺を見上げる彼女の視線が嗜虐心を刺激する。明らかに疲れている様子なのに、その態度は俺の指示を待っている犬のようだ。
「立て」
俺の言葉に彼女は素直に従い立ち上がった。自ら大陰唇を拡げて濡れた膣がよく見えるようにして待機する。俺は再び彼女の割れ目に手を伸ばすと、今度は中に指を入れ掻き回し始めた。先程出したばかりの精液がどろりと垂れ落ちる。それを潤滑油代わりにしてさらに激しく動かすと、彼女は再び甘い吐息を漏らし始めた。
「また欲しいか?」
俺が尋ねると、彼女は小さくうなずいた。自分のものを彼女の前に差し出すと、彼女はすぐにそれを手に取り口に含んだ。そして頭を前後に動かし始める。その様子を見て満足感を得た俺は、彼女の口から自分のものを抜き取った。
「どうして……?」
彼女が少し悲しそうな表情で俺を見上げる。俺は無言で彼女を四つん這いにさせて、後ろから彼女の中に挿入する。夢中で彼女の背中に覆い被さりながら何度も腰を打ち付けた。その度に結合部からは愛液が溢れ出し床に水溜りを作る。パンッという音が部屋中に響くたびに、彼女は甘い嬌声をあげた。
◆◆◆
彼女との出会いは半年前に遡る。俺が働くスーパーの求人に彼女が応募してきたのだ。
ノックの音に続き「失礼します」という澄んだ声が届く。扉を開けて現れたのは、きちんとしたスーツに身を包んだ、若々しく見えるスタイルの良い美女だった。事前に受け取っていた履歴書から、彼女の名前と年齢が40代であることは承知していたが、美肌加工された証明写真よりも、実物はさらに美しく綺麗に見える。こういうパートやアルバイトの面接では私服で来る人も珍しくないので、彼女の第一印象はとても良かった。
「藤田由香里と申します、本日はよろしくお願いいたします」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
この場にいる店長と俺と彼女の三人は、互いに軽く頭を下げ合う。
「どうぞお掛けください。早速ですが面接の方を始めていきましょうか」
「はい。どうぞよろしくお願いいたします」
藤田さんは少し緊張した様子で椅子に腰掛ける。背筋をピンと伸ばし、両手を膝の上で揃える様子に、彼女の生真面目な性格が垣間見えた気がした。
「じゃあ、僕からはこれくらいだけど、中村君は何か聞いておきたいことはあるかな?」
通り一遍の面接と質疑応答が終わり、店長が俺に話を振る。俺もまた年末年始やゴールデンウィーク、お盆に出勤可能であるかなど、一通りの実務的な確認を済ませ、さて何を訊ねようかなと考えたところで、店内放送で店長が呼ばれ思わず顔を見合わせた。
「ちょっとごめんね。すぐ戻るから。……戻れなかったら、中村君、あとよろしくね」
店長はそう言い残して、部屋を出て行く。部屋には俺と藤田さんが残された。
あれはたぶん戻ってこれないだろうな、と苦笑して「大丈夫です。あとは引き継ぎます」と店長を見送る。
「店長が中座してしまい大変申し訳ありません。藤田さんからは何か質問はありますか?」
彼女は困ったように眉根を寄せる。その様子が可愛くて、俺は思わず笑った。
「面接の結果でしたらご安心ください。ここだけの話ですけど、採用するつもりです」
俺は彼女の緊張をほぐすように、リラックスした調子でそう言った。
藤田さんは拍子抜けしたような顔を見せた後、ほっと小さく息を吐いた。そして改まったような表情で頭を下げた。
「ありがとうございます、どうぞよろしくお願いいたします」
その真摯な態度に好感を持った俺は、もう少し彼女について知りたいと思った。
「だから残りの面接時間は、お互いの理解を深めるために使いましょう。ちょうど店長も呼ばれてしまいましたし。私も藤田さんという人について、もっと知りたいと思っています」
「……え?」彼女は少し戸惑った様子を見せる。
「あ、いえ、すみません。いきなりこんなこと言われてもびっくりしますよね」
「い、いいえ。そんなふうに言ってもらえるのが久しぶりで。しかも若い男性からでしたので驚いてしまいました」
彼女は照れたように微笑む。顔が赤くなっており俺はますます彼女に好意を持った。こんな素敵な女性と働けることになったのはラッキーだ。
(続く)