憧れていた清楚妻の本性は……(3)

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 康江さんと身体の関係を持ってからも、僕の生活には表面的に大きな変化はない。学校に行き勉強をして、アルバイトに行き康江さんと会い、帰宅してからも勉強をして、翌日に疲れを残さないように程々のところで就寝する。
 表面には現れない部分での生活の変化はあった。例えばバイト後に帰宅してから康江さんを想ってオナニーをする時間が減った。その代わりにメッセージアプリで康江さんと通話する時間が増えた。ときにはビデオ通話をしながら一緒に気持ちよくなることもある。

 アルバイトも店長に相談してシフトを減らしてもらった。康江さんも子供の受験をサポートするため、という理由でシフトを減らしてもらったらしい。アルバイトを減らしたぶん、僕たちはバイトに行くと嘘をついて密会を重ねている。彼女はまるでタガが外れたようにオスの身体を求め、僕もまた覚えたてのセックスと女性の身体を貪った。

 以前に比べてお互いの距離はさらに縮まったが、学校やアルバイト先では互いに何事もないように振る舞っている。特に康江さんの振る舞いには当人である僕ですら驚くくらい今まで通りで、不倫をしているようにはとても見えない。いや、もしかすると今まで以上かもしれない。以前に時折見せていた頬を染めて物思いに耽けるような表情がなくなった。

 以前に僕が邪推していた、康江さんと店長との不倫もそのような関係には至っていなかったらしい。とはいえアプローチ自体はそれとなくされていたそうだ。「恥ずかしいんだけど、主人とは長い間していなくて……公康くんとするまで10年以上セックスレスだったの」と康江さんはどこか溌溂とした表情で言った。

「家の外で働き始めたら色んな男性と関わる機会もできて、中には若くて逞しい男の子までいるんだもん」そう言って康江さんは僕の胸板を人差し指で撫でる。
欲求不満も自覚するし、女として満たされたいと疼いちゃうわよね。しかも店長からは下心も隠さない感じで、今度一緒にお食事でも、なんて誘われるんだもん」
 康江さんはちらりと挑発するような上目遣いで僕を見る。まるでそれを打ち明けることで僕が嫉妬するのを見透かしているかのように。彼女の妖艶な瞳は、まるでもっと私を求めないと他の男の人のところに行っちゃうかもよ? と語りかけているようにさえ見える。

「でも店長とそういう関係になっていたら、きっと取り返しのつかないことになっていたと思う」康江さんの人差し指が胸板の上を滑り、乳首の先端を甘く刺激する。
「だから優しくて清楚な浜辺康江さんでいようと我慢してたのに……誰かさんのせいで全部台無しになっちゃった」
 後は言わなくてもわかるわよね、そんな表情で、康江さんは空いた手で硬くなったペニスを確認すると、そのままゆっくり僕の腰に跨がりペニスを膣内に咥え込んでいく。

 彼女の膣内は熱く濡れそぼっており、まるで生き物のように絡みついてくる。僕は思わず情けない声を上げてしまうが、彼女は構わずにさらに速度を上げていく。それはまるで、燻っていた身体に火をつけたのは貴方なんだから責任をとって、と言わんばかりの激しさだった。
「ああ……私、ずっと待っていてよかった。店長の誘いを断って、公康くんが私のところに来るのを、……このおちんぽ最高」
 うわごとのように蕩けた声で呟きながら、康江さんは淫らに腰を振って咥え込んだペニスを扱き上げる。膣内からは絶え間なく愛液が溢れ出し、性器が擦れ合うたびに淫らな音を立てる。僕は既に限界近くまで高まりながら、何とか耐えようとするが康江さんの容赦ない責めに耐え切れずそのまま膣内で射精した。

「ねぇ、公康くん……もっとしましょう。もっと二人で一緒に気持ちよくなろ……」
 そう言って彼女は僕の上に覆い被さり唇を重ねる。タガが外れた康江さんの性欲は底が知れない。膣内に入ったままの男性器を貪欲に締めつけてくる感覚に、僕は再び勃起し始めるのを感じながら、彼女が満足するまで好きなように身体を委ねるのだった。

◆◆◆

 康江さんと結ばれてから一年後、僕は無事に大学に合格して一人暮らしを始めていた。スーパーのアルバイトは大学進学を機に辞めており、今は家庭教師のアルバイトをしている。
「公康くん、今日もありがとう。真理はどうしてる?」
 教えているのは康江さんの娘であり、提案したのは康江さんだった。そうすればご近所さんに疑われずに家に来れるでしょう? そう言って悪戯っぽく笑う康江さんは、以前と比べてもより妖艶さが増した気がする。

「真理ちゃん、真面目に取り組んでますよ。今は課題の確認テストを解いてもらってます」
 僕がそう答えると、彼女は安心したように微笑み、母親から女の顔になり僕の耳元に唇を近づけて囁いた。
「……じゃあ……しばらく大丈夫よね、……ねえ、公康のが欲しいわ」そう甘えるように言って康江さんは僕の股間に手を伸ばしてくる。どうやら既に十分発情しているようだ。

 僕は頷いて康江さんを抱き寄せる。そのまま唇を奪い、舌を絡め合わせる。彼女の手が僕の股間に伸びてきてズボンの上から優しく撫で回してくると、それだけで腰が砕けそうになるくらいの快感が襲ってくる。
「ん……公康、んっ……」彼女は尻尾を振る犬のように何度も唇を重ねてくる。先程よりも深く長く舌を絡め合い、互いの唾液を交換し、飲み下しながら僕らは何度も角度を変えながら長いキスをする。やがて唇が離れる頃には二人ともすっかり興奮しきっていた。

「ねえ、私の部屋……行きましょう?」康江さんはそう言うと僕の手を引いて二階へ続く階段を上がる。その足取りは軽く、まるでスキップでもするかのように浮かれている。
 部屋に入るとすぐに康江さんは僕をベッドに座らせて自分は床に膝をつく。そして両手で僕のズボンのファスナーを下ろし始めるので、僕も腰を浮かせて脱がせやすいようにした。そのまま下着ごと一気にずり下ろすと、既に勃起しつつあったペニスが勢い良く飛び出して彼女の顔に当たる。彼女はそれを愛おしげに見つめると、そのまま先端に口づけをして舌を這わせた。

 僕は下半身が痺れるよううな気持ちよさに「んっ」と呻き声を上げる。康江さんの舌遣いはとても慣れたもので、あっという間に僕のものが張り詰めていく。しかし彼女はそれを察して口を離すと、今度は手で握り上下に扱き始めた。そしてもう片方の手は陰嚢を優しく揉みしだく。
「私の口と手、そんなに気持ちいい?」そう聞きながらも手の動きは一切止めない。彼女の巧みなテクニックに僕はただ頷くことしかできなかった。

「そんなにされると出ちゃうよ……」僕が苦笑しながら限界を伝えると、彼女は淫らな笑みを浮かべて「だめ、出すなら私のおマンコに入れてからよ」と言って亀頭を優しく舐め始めた。まるで飴玉でも舐めるかのように口の中で転がされ、先走り汁が溢れ出す。
「ふふ、公康ったら可愛い……もうこんなになってる」康江さんは楽しげに笑いながら再びペニスを口に含むとゆっくりと頭を上下させ始めた。おそらく僕が康江さんの膣中に入れたいと言うまで、こうして射精しない程度の刺激を送り続けるつもりなのだろう。それはそれで魅力的ではるが、あまりのんびりしていると真理ちゃんに解かせている課題が終わってしまう。

 僕は康江さんの頭を両手で押さえて少し強引にペニスを引き抜くと、そのまま彼女をベッドに押し倒した。そしてズボンを脱がせショーツだけの姿にすると、そのまま覆い被さるようにして彼女の膣内へと挿入する。その瞬間、彼女は歓喜の声を漏らしながら身体を震わせた。どうやら軽く達してしまったようだ。
「あぁ……公康のが入ってきたぁ……」
 康江さんはうっとりとした表情で呟く。その表情からは普段の清楚な雰囲気は一切感じられず、完全に快楽に溺れている一人の雌の顔になっていた。そのギャップに興奮を覚えつつ、ゆっくりと抽挿を開始する。

「んっ……あっ……いいっ……」
 康江さんは目を閉じて快感に身を委ねている。彼女の膣内は温かく柔らかく、それでいて僕のものをしっかりと締め付けてくるので油断するとすぐに果ててしまいそうになるほどだ。僕は歯を食いしばってなんとか耐えながら徐々にペースを上げていく。
「あんっ、公康のが奥まで届いてるぅ」彼女は嬉しそうに言うと脚を絡めてきたので、僕らはより深く繋がる形となる。そのまましばらくピストン
運動を続けていると、康江さんの声色が変わってきた。

「んっ……あっ……そこっ……気持ちいいのぉ……」どうやら今日は子宮口付近を突かれるのが感じやすいようだ。僕はそこを重点的に責め立てることにする。すると彼女が身体を弓なりにしならせながら大きな声で鳴こうとするので、僕は慌てて手のひらで彼女の口を塞ぎ喘ぎ声が漏れないようにする。どうやらまた達したようだ。
 だがそれでも僕は腰の動きを止めず、むしろさらに激しく動かしていく。グチュ、グチュっという互いの身体から出てきた液体が混ざり合う卑猥な音が響く中、康江さんはただひたすらに快感を求めて乱れていた。

 やがて僕も限界を迎えそうになった頃、康江さんが僕の耳元で囁いた。
「中に出して……公康の精子、いっぱいちょうだい……」僕はその一言で一気に射精感が高まるのを感じたが、なんとか堪えて彼女の膣内から引き抜くとそのままお腹の上に精液をぶちまけた。
「あはっ、すごい量」康江さんは満足げに微笑むと、自分の指でそれを掬い取って舐め取り始めた。その姿があまりにも淫靡で、僕は思わず見入ってしまう。

「どうしたの?」康江さんは不思議そうに首を傾げるが、僕は慌てて目を逸らす。
「……なんでもないよ」そう言って誤魔化すと、彼女はクスッと笑って僕の頬にキスをした。
「うふふ……家族がいる家の中で、声を抑えてする不倫セックスってどきどきするね」それについては同意見だが「あれで声を抑えてたの? もしかすると真理ちゃんに聞こえたかもよ」と軽くたしなめる。
「いいの、ばれたらばれたで、公康と一緒に暮らすんだから」康江さんはそう言って笑いながら、覆い被さるようにして抱きついてきた。僕は慌てて彼女を受け止め抱きしめると、そのまま唇を重ねる。

「んっ……」舌を絡め合う濃厚なキスをしながら僕らは再び興奮を高めていく。
「……そろそろ時間?」康江さんが名残惜しそうに言う。
「うん、50分の課題だから、たぶん今頃は解き終わって時間いっぱいまで見直しをしている際中かな」
 僕は答えながら再び硬くなったペニスを彼女のお腹に擦り付ける。物足りないのは僕も同じだが、この関係がバレては元も子もない。
「じゃあ服を着てから、私たちも時間いっぱいまでいちゃつこう」そう言うと彼女は僕の首に手を回してきた。そのまま僕らは再び唇を重ね合わせると、しばらく情事の余韻に浸る。

「今晩もあの人は帰りが遅いし、泊まりに行くからたくさん可愛がってね」
 そう言って笑う康江さんの瞳は、既に情欲の色に染まっていた。
 実際のところ一人暮らしを始めた僕の部屋は、二人で会うには何かと都合の良い場所で、僕の部屋は康江さんと半同棲しているかのような状態になっている。家族にばれたら僕と一緒に暮らすと言っているのも、半分は冗談で半分は本気なのかもしれない。
「うん、楽しみにしてる」僕は彼女の髪を撫でながら答える。

「公康……好きよ」不意に彼女が耳元で囁いた言葉に胸が跳ねる。それは今まで何度も言われてきた言葉だが、今日はいつもと何かが違う気がした。まるで本当に心の底から愛されているような錯覚に陥る甘い囁き。
「僕も好きだよ」そう言って再び唇を重ねた。そしてそのまま何度もキスを繰り返す。恋人同士のような甘いひとときが流れる。僕は彼女の手を握りしめた。彼女の手は小さくて温かく、それだけで僕の心を満たすのに十分だった。


(終)