人妻学校事務員と二人きりの放課後(1)

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 放課後、退屈な授業が終わると僕は旧校舎の2階にある資料室を訪れる。昔は図書室だったらしいその部屋には、使われなくなった教材や、法令で定められた保管年数を待つだけの書類が眠っている。
 生徒も教師も訪れることはない。学校という円環する時間を繰り返す空間の中で、時間から零れ落ちた物たちが眠る場所だ。

 僕はここで佐田美鈴さんと密会をしている。彼女はこの学校の事務員で結婚もしていて子供もいる。旦那さんの愚痴を聞いたこともないので、夫婦関係についてはよく知らない。たぶん悪いというほどではないのだろう。それでも僕は彼女の性欲処理の道具として、毎日のようにこの部屋で淫らな行為に耽っている。

「んっ……ちゅっ……」
「っは……ん……」
 彼女の舌が口内に差し込まれ、僕の舌にねっとりと絡みつく。僕も負けじと彼女の舌を押し返して絡める。舌と舌が絡み合う感覚は、僕の思考を蕩けさせる。既にズボンの中でぱんぱんに勃起した僕のちんぽを撫でながら、彼女がおかしそうに笑う、
「んっ……ちゅっ……はぁ……」
 彼女は唇を離すと、そのまま僕の耳たぶを甘噛みする。そして耳の輪郭をなぞるように舌を這わせていく。
「あっ……」
 彼女の舌が触れたところから快感が全身へと広がっていき、思わず声が漏れた。その反応を愉しむように、彼女の舌先は僕の耳を蹂躙し続ける。

「んっ……ちゅぱっ……んむっ」
「ああぁっ」
 耳の穴の浅いところをちろちろとくすぐられると、背筋がぞくぞくするような快感に襲われる。ぴちゃぴちゃという水音が直接脳に響いて、思考能力を奪っていくようだ。
「あっ……だめ……」
「ふふ、可愛いわ」
 彼女は僕の頭を撫でると、今度は首筋に唇を這わせていく。そしてそのまま強く吸い付いてきた。ちくっとした痛みとともに赤い痕が刻まれていく。それはまるで所有印のようだった。彼女は満足げに微笑むと再び唇を重ねてきた。彼女の舌が口内に侵入し、歯茎の裏や上顎をなぞっていく。それだけで腰が砕けそうになるほど気持ちいい。

「んっ……ちゅっ……」
 彼女は僕の頭を抱き寄せるとさらに激しく求めてきた。彼女の唾液が流れ込んでくる。甘い味が口の中に広がり頭がボーっとしてくる。僕は無意識のうちに自分からも舌を絡めていた。息が苦しくなって口を離すと銀色の糸を引いた唾液が垂れた。
「はぁ……はぁ……」
「悪い子……もうこんなにして。今日も気持ちよくして欲しいの?」「はい……お願いします……」

 僕はズボンを脱ぎ捨てると、硬くなったちんぽを見せつけるようにした。彼女は妖艶な笑みを浮かべスカートをまくり上げた。ストッキングに包まれた太腿が露わになり、股間部分が湿っているのがわかった。彼女も興奮しているのだと思うと、それだけでさらに興奮度が増してくる。彼女は僕の手を股間に導くと耳元で囁いた。
「ほら見て……私も濡れてるの」
 スカートの下にはなにも穿いていないようだった。ストッキング越しに感じる湿った感触に胸が高鳴る。

 彼女は僕の手に股間を押し付けるようにして腰を動かしてきた。
「んっ……あ……ぁ……」
 僕の陰茎も彼女の細い手に包まれる。
「はぁっ、はっ、ふっ」
 互いの性器を刺激し合う行為に興奮が高まり息が荒くなっていく。下着越しに割れ目をなぞるように指を動かすと、佐田さんが切なげに吐息を漏らした。

「んっ……あぁっ……」
 僕は彼女のショーツに手をかけるとゆっくりと下ろしていった。やがて陰毛が見え隠れするところまで脱がせると、今度は直接触れてみる。そこは既に熱く濡れそぼっていて、僕の指の動きに合わせてくちゅくちゅという音を立てた。
「あっ……あんっ……」
 敏感な部分に触れる度、彼女は身体を震わせ甘い声を漏らす。割れ目に沿ってなぞり上げるように指を動かすと腰が跳ねた。そのまま膣内へと侵入させる。中はとても狭くきつく締め付けてきた。指を曲げたり出し入れして刺激を与えると、愛液が溢れ出して僕の手を濡らしていく。

 ひとしきり楽しんだ佐田さんは、ちらりと時間を確認すると僕のちんぽを激しく扱いてきた。亀頭部分を掌でぐりぐりされると腰が砕けそうになるほどの快感に襲われる。彼女が本気を出せば経験不足の僕などひとたまりもない。
「あっ……だめっ……もう出ちゃいます……」「だめよ、まだ駄目。我慢しなさい」
 彼女は僕のちんぽから手を離すと、その場にしゃがみ込んだ。そして僕の股間に顔を埋めるようにして顔を近づけたかと思うと、いきなりパクっと口に含んでしまった。

「ああぁっ!」思わず声が出てしまう。
 彼女の口内は温かくてぬるぬるしており、舌先が裏筋を刺激し、根元まで咥え込まれたところで、僕はあえなく射精した。
「んっ……んぅっ!!」
 びゅるっと勢いよく飛び出した精液が彼女の口内に溢れる。佐田さんは慌てることもなくそれらを全て受け止め飲み込んだ。尿道に残った分まで吸い上げて、そして最後にちゅっと音を立てて口を離す。その顔はとても満足げだった。

「ふぅ……いっぱい出たわね」
 そう言いながら彼女は自らの唇に付いた白濁したものを指で掬い取り口に含んだ。
「片付けと戸締まりはしておくから先に帰りなさい。よい子の生徒は下校時間よ」
 からかうように言うと彼女はこちらを見ずに服装を整え始める。
「……あの、今日もダメですか? 続きというか、もっと先のことも……」

 こんな関係が始まり一ヵ月近くが経とうとしているが、依然として僕は佐田さんとセックスをしたことはなかった。
「……もう遅いからダメよ。また今度、機会があったらね」
 こんな感じで、ずっとはぐらかされ続けているのだ。
「…………」
「続きをして欲しいのなら、私の手とお口でイっちゃわないように頑張らないとね」

 佐田さんは、からかうように笑いながら、ショーツとストッキングを履いていく。服装と髪型を整え、事後の痕跡を残さないように回収し、振り向いてこちらを見ると「一緒に出るところを見られたら困るから早く帰りなさい」と言う。僕は名残り惜しく感じながらも、黙ってうなずくしかなかった。


(続く)