平日のショッピングモールで出会った欲求不満な熟女(2)

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 それから俺たちは頻繁に会うようになった。ほとんど体の繋がりから始まったような関係だったが、休日に買い物へ出かけたり映画を観に行ったりとデートを重ねるうちに、徐々に心の距離も縮まっていく。気づけば普通の恋人のような仲になっていた。
 もちろん彼女は既婚者で一回り以上も年上だ。しかし真央さんは年齢を感じさせない美貌と妖艶さを兼ね備えており、彼女と過ごす時間が増えるほど夢中になってしまう不思議な魅力があった。

 そんな充実した日々が続いていたある日、真央さんから『今から会えますか?』というメッセージが届いた。
 ちょうど仕事が終わったばかりだったので『もちろんです』と返信すると、数分後に待ち合わせ場所が送られてきた。そこは近所にある公園で、昼間は子供たちの声で賑わっている場所だ。
「静雄さん!」
 公園のベンチに腰掛けていると、真央さんが手を振りながら駆け寄ってきた。彼女の服装はいつもよりも派手だが、それでも上品さを感じさせるものだ。やはり美人は何を着ても似合うものだなと思うと同時に、そんな女性と自分が不貞の恋人関係であることに興奮を覚えた。

「どうしたんですか? 急に会いたいだなんて……」
「ふふ、ちょっと驚かせたくて」
 真央さんは悪戯っぽく笑ってから、俺の耳元に顔を寄せてきた。そして囁くようにこう言った。
「ねぇ……今日うちの人いないの」
 吐息混じりの言葉にドキリとした。見ると彼女の頬は染まっており、自らの太腿を擦り合わせている。明らかに発情している様子だった。

「ん……」
 彼女はそっと手を握ると自ら唇を重ねてきた。舌を差し入れ誘惑するように絡めてくる。静かな公園にピチャッという音が響いた。しばらく堪能してから顔を離すと唾液の糸が伸びていった。
「……私、もう我慢できない……」
 潤んだ瞳で見つめられるだけで理性が飛びそうになるほど興奮してしまう。

 俺は返事の代わりに彼女の腰に手を回し抱き寄せると再びキスをした。今度は俺の方から積極的に舌を伸ばして絡め合った。
「んっ……ふぅっ……」
 互いに貪るように求め合ううちに自然と手が胸に伸びていく。服の上から軽く揉んだだけで甘い吐息を漏らす彼女に、俺もすっかりスイッチが入ってしまっていた。
「ねえ……うちに行きましょう?」
 真央さんは我慢できないとばかりに、俺の手を取ると足早に歩き出した。その表情からは余裕のなさが窺える。きっと彼女も限界だったのだろうと思うと同時に、早くこの熟れた肉体を抱きたいという欲望が込み上げてきた。

◆◆◆

 彼女に手を引かれるままに歩く。彼女の足取りは軽く、どこか浮かれているように見えた。
 真央さんの家に着くまでの間ずっと手を握り合っていた。お互い考えることは同じで一刻も早く快楽に溺れたいと思っていたからだ。
 しばらく歩くと、真央さんの住む高級マンションに到着した。オートロック式のエントランスを通り抜けエレベーターに乗り込む。その間も真央さんは俺の腕から離れようとはしなかった。

 部屋に入るなり彼女は俺を寝室へと連れ込んだ。
 俺の手を引いてベッドに押し倒すと、馬乗りに跨り濃厚な口づけを交わし始める。
「んちゅっ……れろぉ……」
 時折息継ぎのために口を離すものの、すぐにまた求めてくるため呼吸が苦しいほどだ。それでも止めることはできなかったのは、むしろもっと深く繋がりたいという欲求の方が強かったからかもしれない。

 やがて真央さんは唇を離すと、今度は耳元へと移動していく。そして甘噛みをしたり舐めたりしながら、両手で俺のシャツのボタンを一つずつ外していった。胸元が露わになると、彼女はそこに顔を近づけて匂いを嗅ぎ始めた。
「はぁ……すごい汗の匂い……」
 恍惚とした表情でそう言うと、今度は胸の先端を口に含んできた。舌先で転がすように刺激されると甘い痺れのような快感に襲われる。それと同時に下半身にも血が集まっていくのを感じた。

「ふふ、ここも苦しそうですね」
 ズボンの上から優しく撫でられるだけでビクビクッと震えてしまう。そんな反応を楽しむように、真央さんはゆっくりとチャックを下ろしていく。そして下着の中から男根を取り出した。すでに硬く勃起しているそれを愛おしそうに見つめると、彼女は躊躇うことなく口に含んだ。
「んっ……じゅぷっ……」
 唾液たっぷりの口内で愛撫され、すぐにでも果ててしまいそうだ。しかしまだ早いと思い必死に耐えた。もっとこの快感を味わっていたかった。

「んぐっ……んくっ……」
 喉奥にまで迎え入れられ、真央さんの口元からは唾液が流れ落ちている。それでも彼女は苦しそうな様子を見せなかった。むしろ嬉しそうだ。
 やがて俺の限界を感じ取ったのか、真央さんは一旦口を離した。そして今度は手で握り上下に扱き始める。その間もずっと舌を使って裏筋を刺激してくるものだから堪らない。
「あぁっ……もう出そうです……!」
 俺が情けない声で訴えると真央さんは妖しく笑った。そして一気に速度を上げてラストスパートをかける。
「出していいですよ」
 耳元で囁かれた瞬間、俺は果てた。大量の精液が真央さんの口内に注ぎ込まれる。彼女はそれを一滴残らず飲み干していった。そして尿道に残った分も全て吸い出すとようやく口を離す。

「ふふ……いっぱい出ましたね」
 真央さんは満足げに微笑むと、俺の上に跨ったまま服を脱ぎ始めた。ブラジャーを外すと豊満な乳房が現れる。先端は既に固く尖っており、まるで触ってほしいと主張しているようだった。
「ねぇ……次はここに出して欲しいんです」
 そう言うと彼女はスカートを捲り上げ下着を見せつけてきた。そこはもう洪水のように濡れており、布地の色が変わっているほどだ。俺は堪らず真央さんの腰を掴むと一気に貫いた。

「ああぁっ! きたぁ……!!」
 根元まですっぽり入ると同時に子宮口に当たる感触があった。それだけで軽く達してしまったようで、膣内が激しく痙攣しているのがわかる。しかしそれでもお構いなしに抽挿を始めた。
「あんっ! ああんっ!」
 パンッという音と共に肌がぶつかり合う音が響く。その度に真央さんは背中を大きく仰け反らせて喘いだ。

「やぁんっ! すごいぃっ!」
 真央さんの声に煽られるようにペースを上げていく。やがて限界が近づいてきたところで、俺は一気に引き抜いた。そして次の瞬間には勢いよく射精していた。飛び出した精液は真央さんの美しい顔を汚していく。しかし彼女は嫌がるどころかむしろ喜んでいるように見えた。
「はぁ……熱いのいっぱい出てる……」
 うっとりとした表情を浮かべながら、顔についた白濁液を指で掬い取り口に含む姿は、妖艶としか言いようがなかった。

◆◆◆

 情事を終えて暗闇の中、並んでベッドに横になる。手を繋いで甘い会話を交わす。そんな幸せな時間を過ごしていた。
「……私達、本当にこれで良かったのかな」
 真央さんがぽつりと呟いた。その表情は曖昧で、瞳の色は暗すぎて、彼女の真意は伺い知れない。
「どうしたんですか?」
 俺は心配になり、彼女の手を握った。真央さんは少し躊躇ってから言葉を紡いだ。

「……これって不倫なんですよね」
 彼女は俺の手を強く握り返しながら、しかし不倫であること自体は特に気にした様子もなく続ける。
「私ね、本当はずっと不安だったんです」
「何がですか?」
「……静雄さんは私のことなんて好きじゃないんじゃないかって」
「そんなわけないじゃないですか!」
 思わず声を荒げてしまうが、それでも彼女は冷静だった。むしろ落ち着いているからこそ出た言葉だったのかもしれない。

「……ありがとう。でもやっぱり不安なの。だって、私と静雄さんを結び付ける確かなものなんてないもの。最近は仕事中も、静雄さんは今頃どうしてるんだろう、もしかして私の知らない女を抱いてるんじゃないかしらって不安になるの」
「大丈夫ですよ。俺は真央さんだけですから」
 俺は思わず彼女を抱き寄せた。すると彼女は甘えるように胸に顔を埋めてきた。
「ありがとう、そう言ってくれると嬉しいわ」
 そんな彼女を愛おしいと思うと同時に罪悪感も湧き上がってくる。確かに俺達の関係は曖昧だ。お互い好意を持っているのは間違いないが、それが恋愛なのか友人としてのものなのか判別がつかないからだ。

「ごめんなさい……でも私、静雄さんの側にいたいんです。ずっと一緒にいたいの」
 真央さんは潤んだ瞳で見上げてくる。その表情はどこか不安げで儚げに見えた。俺は彼女を安心させるように強く手を握ると優しく微笑みかけた。
「……大丈夫ですよ、ずっと一緒にいますから」
 そんな俺の言葉を受けてもまだ不安げな様子を残したまま彼女は小さく頷いた。

「ねぇ、キスして」
 甘えるような口調で言われ、唇を重ねる。何度も啄むような口付けを繰り返した後、舌を差し入れると彼女もそれに応えてきた。そのまま互いの唾液を交換し合う。しばらくして口を離すと銀色の橋がかかるのが見えた。
 それが千切れるのをぼんやり眺めていると、今度は彼女の唇が首筋に吸い付いてきた。ちくりとした痛みを感じたが抵抗しようとは思わなかった。むしろもっと強く痕を残してほしいとさえ思ったくらいだ。しばらくそうした後で真央さんは満足げに微笑んだ。

「……これで大丈夫ね」
 そう言って優しく微笑む姿はまるで聖母のようで、俺は思わず見惚れてしまった。
「静雄さん……お願いがあるんです……」
 真央さんは甘えるような声で囁くと、硬さを取り戻し始めたペニスをゆるゆると上下に撫でる。潤んだ瞳に見つめられ、脳髄が痺れるような甘い快感を享受しながら、どんな要求にも頷いてしまうくらい、俺は彼女のものになっていた。


(続く)