初めてできた恋人よりも魅力的な彼女の母親との不倫(1)

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 大学生になって人生初の彼女ができた。名前は早紀、黒髪のロングヘアに整った顔立ちが特徴的な大人しい印象の女の子だ。
 出会いは大学の食堂だった。僕と同じ学部で、友人の徹平が、
「こいつは俺の同級生の鈴木啓太。同じ学部で酔うとサツマイモの品種について延々喋り続ける」と僕を紹介してくれた。

 早紀は笑顔で「初めまして」と言った。
 笑顔が可愛く、控えめな印象だった。しかし話してみると明るく素直ですぐに意気投合した。僕たちは一緒に講義を受けに行ったり、食事に行ったりとデートをしたりと、次第に仲を深めていった。早紀は笑顔が可愛いだけでなく頭も良かった。僕は彼女の話を聞くのが好きだった。

 ある日、早紀が僕に「うちに遊びに来ない?」と提案した。
 早紀は実家から大学に通っている。母親とも仲が良く、大学生活のことを話しているとその流れで、彼氏ができたんなら折角だし連れて来なさいよ、と言われたらしい。

「私は、啓太のこと彼氏だと思ってるんだけど……迷惑だったかな?」
 照れながらそんなことをもごもごと言う早紀は最高に可愛かった。
 僕は二つ返事で早紀の家に行くことを決めた。

 早紀の部屋は女の子らしい淡いピンクを基調としたインテリアだった。いかにも女子大生の部屋、という感じだ。
 ご両親は不在だった。なんでも共働きで、先に母親が帰ってくるまで、まだ少し時間があるらしい。

「ねえ啓太……あの、よかったらキス……しない?」
 早紀はそう言って目を閉じた。彼女の柔らかい唇の感触は今でも覚えている。僕はそのまま彼女に覆いかぶさり、何度もキスをした。
「……やっぱり恥ずかしいな」
 顔を手で覆いながら頬を赤らめる早紀を見て、僕の興奮はさらに高まった。僕たちはそのまま初めて身体を重ねた。

「恥ずかしい……私、初めてなんだ」
「大丈夫、僕に任せて」
 早紀はオナニーはそれなりにしていたようで、僕の拙い愛撫でも感じてくれた。

「ん……ああ……啓太、気持ちいい……」
 僕は早紀の喘ぎ声を聞きながら彼女の敏感な部分に触れる。それだけで僕のモノは既に勃起していた。

「あ、啓太のすごい……大きい」
 早紀は僕の下半身に目をやりながら呟いた。僕が無言で頷くと、彼女はそのまま身体を下にずらしていった。
「啓太、ここ座って」
僕たちはベッドに並んで腰掛けた。早紀は立ったままの僕のモノを咥え込んだ。舌遣いが上手くてあっという間に果ててしまいそうになったが、僕は必死に堪えた。早紀は口を離すと、
「ふふ……啓太ったらもう限界なの?」と言った。早紀は僕の前に膝をつくと再び僕のモノを口に含んだ。舌を器用に使いながら手も同時に動かし、僕を絶頂へと導いていく。限界を迎えそうになったが、そこで早紀はパッと口を離した。

「ふふ……まだダメ」
そう言って彼女は妖艶な笑みを浮かべた。そしてベッドに仰向けになり、
「きて……啓太」と両手を僕に向かって広げた。

僕は興奮で頭がどうにかなりそうだった。そして早紀に覆い被さり、自分のモノを彼女の中に挿入した。その瞬間、今まで感じたことのないほどの強烈な快感に襲われた。
「早紀……好き……好きだ」
僕はうわ言のようにそう繰り返していた。早紀はそんな僕に優しく微笑みかけながら、僕の背中に手を回した。そして僕たちは何度も身体を重ねた。

 今にして思えば、早紀が「初めてだ」と言ったのは僕を緊張させないための方便だったのだと思う。
 それくらい早紀はセックスに慣れていた。「気持ちいい?」と僕のモノを舐めながら自分のアソコを弄る早希の姿は最高にいやらしかった。彼女の男性遍歴や僕と付き合って以降の男性関係など詳しくは知らない。それでも彼女と付き合い始めてから別れるまで、彼女は一貫して僕にとって「良い彼女」であり続けてくれたと思う。

 そんな早紀と、けれども半年と経たたずに別れてしまった原因は、彼女の母親である遥さんだった。

◆◆◆

「初めまして。早紀の母の遥です」
 初対面の印象は、とにかく清楚で綺麗な人だった。早紀の母親なだけあり整った顔立ちで、なおかつ大人の色気と落ち着きがある。真面目な人なんだろうなというのが僕の第一印象だった。ただ、それは大きな誤解だったのだけど。

「啓太くん……って呼んでもいいかしら?」
 そう言って早希さんのお母さんは僕に微笑みかけてきた。僕は緊張しながら、はいと答えた。

「ふふ……緊張しなくていいのよ。今日は私が早紀にお願いして来てもらったんだから」
「お願い、ですか?」
「そうよ、あの子ったら啓太くんのこと楽しそうに話すものだから、私も会ってみたくなったの」
 遥さんはそう言って優しく微笑んだ。僕は恥ずかしくなって思わず下を向いてしまった。

 たぶん、そのとき早紀も一緒にいて横で何か言っていたはずだが、よく覚えていない。
 つい先刻まで、早紀と抱き合い、好きだのなんだと言っていたのに、自分でも呆れたものだ。
 でもそれくらい遥さんは素敵で、魅力的で、僕には彼女のことしか見えていなかった。

「ふふ……可愛いわね、啓太くん」
 遥さんはそう言って僕の頬に手を当てた。早希そっくりの綺麗な顔が急に近づいてきて心臓が高鳴る。
「もうっ、お母さん啓太くんをからかわないで、すっかり緊張して固まってるじゃない」
 そう言って隣に座っていた早紀が僕の腕を両手で抱きしめて引っ張らなければ、僕はそのままずっと遥さんに見惚れていただろう。

「ごめんね、啓太くん。お母さんが迷惑かけて」
 そう言って早紀は可愛らしく唇を尖らせた。
「あら……仲のいいこと。お母さん、なんだか妬けちゃうなあ」
 遥さんは悪びれる様子もなく笑って答えた。

「もう……」と早紀はため息をついた。
「啓太くん、もしお時間あるなら夕食はうちで召し上がっていって」遥さんはそう言って、席を立ってキッチンへと向かった。どうやら夕食の支度をするようだ。僕は早紀と顔を見合わせた。

「ちなみにだけど……お父さんは出張だから、そこは安心していいよ」
 そんなことを言いながら、早紀がそっと僕の手を握った。どうやら彼女もまた僕にまだ帰って欲しくないらしい。
 僕はお言葉に甘えて遥さんの手料理をご馳走になった。
 とても美味しかった、と思う。
 緊張していたせいか、何を食べてどんな会話をしたのかほとんど覚えていない。

◆◆◆

「啓太くん、もう遅いし、よかったら泊まっていって」
 食事の後片付けが終わった後で遥さんが言った。
「え?」
 僕より早紀の方が驚いていたかもしれない。
「お母さん! 何言ってるの?!」

「だって、もう夜遅いじゃない。こんな可愛い子を一人で帰すなんて心配だわ」
 そう言って遥さんは微笑んだ。
 確かに時間は夜10時を回っていたが、それくらい男なら普通だ。
 年頃の娘が連れてきた彼氏に泊まっていくように提案する母親と言う存在に、僕は純粋に驚いていた。

「ね、啓太くん……ダメかしら?」と上目遣いで尋ねてくる遥さんに僕は思わず頷いてしまう。
 その反応を見て遥さんは満足そうに頷いた。
「ちょっとお母さん! いいわけないでしょう?!」
「でも、今日はお父さんもいないし、男の子がいてくれた方が安心じゃない。早紀だって啓太くんが泊ってくれた方が嬉しいでしょ?」

 遥さんは早紀の抗議をものともせず、話を進めていく。
「それは……そうだけど……」と早紀は口籠もる。
「ふふ……決まりね。」と遥さんは微笑んだ。
 結局、僕は遥さんに押し切られて泊まることになった。
 早希はなんとなく釈然としない顔をしていたが、遥さんの目を盗んで何度もキスを交わしているうちに機嫌を直したようで、気がつくと隣で寝息を立てていた。

 遥さんは早紀の部屋のベッドの隣に布団を敷いてくれた。僕は礼を言って横になった。
「ねえ啓太くん……ちょっといい?」と遥さんが部屋のドアを閉めながら言った。
僕が頷くと、彼女は僕の横に座った。そして僕の目を見て言った。

「早紀のこと、好き?」
「……はい」と僕は答えた。
 今更隠すこともないと思ったので正直に答えたのだが、遥さんは少し驚いたような顔をした。
「わがままな娘だけど、よろしくお願いします」
 そう言って微笑むと部屋を後にするのだった。


(続く)